ジチテン

復命

読み:ふくめい

意味

復命とは、上司から命じられた出張や調査、用務を終えた職員が、その結果や経過を命令者へ報告することをいう。報告は復命書という文書で行うのが原則である。

出張先で何を見聞きし誰と何を取り決めたかが命令者へ戻らなければ、出張の費用だけが組織から出て成果が業務に反映されない。復命はこの断絶を埋める仕組みで、命を受けた者が「命を復す(返す)」という語義のとおり、職務命令の系統を結果報告で閉じる行為である。出張命令を出した職位と同じ系統へ向けて行われ、口頭で済ませる軽微なものから、復命書に資料を添えて決裁に回す重いものまで、用務の性質で形式が変わる。新規採用職員が研修や出張のあとに最初に書く文書がこの復命書であることも多く、日付・用務地・面会者・結果を簡潔に並べる定型を身につける入口になる。庁内では「復命を上げる」「復命が遅い」のように、報告そのものを指す名詞としても使われる。

口頭復命と文書復命の境目

復命は本来、復命書という文書で行うのが原則だが、実務では用務の軽重で口頭復命と文書復命を使い分ける。近隣への短時間の連絡調整や定例的な会合への出席は口頭で命令者へ伝えて終えることが多く、出張旅費を支出した出張、政策判断の材料になる調査、外部との折衝を伴う用務は復命書を残す。判断の分かれになるのは「後で根拠として参照されるか」であり、旅費の支出を伴う出張は会計上の証跡としても復命書が要るため、文書復命が原則になる。口頭で済ませた用務でも、結果が重要だと分かった段階で事後に復命書を起こす運用もある。

復命書と出張命令の対応

復命書は単独で存在するのではなく、先行する出張命令(旅行命令)と対をなす。命令で指定された用務地・期間・目的に対して、実際に何を行い何を得たかを突き合わせる構造になっており、命令と復命が揃って一つの用務の記録が完結する。このため復命書の様式は出張命令簿と連動していることが多く、命令番号や用務地を引き写して整合させる。命令と結果が食い違う場合(予定した面会が流れた、用務地が変わった等)は、その経緯を復命書に書き残すことが、後日の旅費精算や監査での説明根拠になる。

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