役職定年とは、管理監督職にある職員が一定の年齢に達した場合に、原則としてその職を離れ、管理監督職以外の職に異動する仕組みをいう(地方公務員法)。法律上は管理監督職勤務上限年齢制と呼ばれ、定年の段階的な引上げにあわせて導入された。
定年が引き上げられて職員がより長く働くようになると、管理職の在職も長くなり、組織の新陳代謝が滞りかねない。役職定年は、管理監督職に就ける年齢に上限を設け、一定年齢で管理職を退いて別の職に移ってもらうことで、組織の活力を保つための仕組みである。
定年の段階的な引上げにあわせて導入された制度で、法律上は管理監督職勤務上限年齢制という。課長や部長などの管理監督職にある職員は、原則として定められた年齢に達した日以後の最初の四月一日までに、管理監督職以外の職へ異動する。これにより、引き上げられた定年まで勤務を続けながらも、管理職のポストは後進に譲ることになる。役職定年で管理職を離れた職員は、それまでの知識や経験を生かして実務や後進の指導にあたることが期待される一方、給与は管理職を退いたことに応じて見直される。
定年引上げとの一体的な導入
役職定年は、定年の段階的な引上げと一体のものとして導入された制度である。少子高齢化による労働力人口の減少を背景に、地方公務員の定年は六十歳から段階的に引き上げられることになった。これにより、職員はより長く勤務できるようになったが、同時に、管理監督職にある職員もそのまま在職し続けると、管理職のポストが上の世代で占められ、若い世代の昇進の機会が乏しくなり、組織の新陳代謝が滞るおそれが生じる。役職定年は、この問題に対処するため、管理監督職に就ける年齢に上限を設け、一定の年齢で管理職を退いてもらう仕組みである。定年の引上げによって長く働ける環境を整えつつ、役職定年によって組織の活力を維持するという、二つの仕組みの組合せによって、高齢期の職員の能力を活用しながら組織の若返りも図ろうとしている。
役職を退いた後の処遇と能力活用
役職定年で管理監督職を離れた職員をどう処遇し、その能力をどう生かすかは、制度運用の重要な課題である。管理職を退いた職員は、定年までの間、管理監督職以外の職で勤務を続けることになり、給与もそれに応じて見直される。長年管理職を務めた職員が一般の職務に戻ることには、本人の意欲の維持や、職場における役割の整理といった難しさが伴う。一方で、こうした職員が培ってきた専門知識や経験、人脈は組織にとって貴重であり、特定の課題に専念する専門的な職務に充てたり、後進の育成や相談役として活用したりすることが期待される。役職定年を、単に管理職を外す仕組みとしてではなく、高齢期の職員の知見を組織全体に還元する機会として生かせるかどうかが問われている。
参考情報(外部リンク)
ご意見箱(匿名でひとことから投稿できます)