連続立体交差事業とは、市街地の鉄道を一定区間にわたって高架化または地下化し、複数の踏切を一挙に除却して道路との立体交差を実現する都市計画事業である(都市計画法、道路と鉄道との連続立体交差化に関する協定等)。
市街地を貫く鉄道の踏切は、開かずの踏切による交通渋滞、踏切事故、線路による市街地の分断という問題を同時に抱える。一カ所ずつ立体交差化するのでは効果が限られるため、一定区間の鉄道を連続して高架化・地下化し、その区間の踏切をまとめて除却するのが連続立体交差事業である。道路管理者が事業主体となり、鉄道事業者と費用を分担して施行する。高架下の空間が新たに生まれるため、駅前広場や側道、商業施設などのまちづくりと一体で計画されることが多い。事業費が巨額で完成まで十数年を要する大事業であり、鉄道事業者・道路管理者・地元の調整が長期にわたる点が特徴である。
踏切除却がもたらす効果
連続立体交差事業の目的は、複数の踏切を一挙に除却することにある。市街地の鉄道では、交通量の多い時間帯に遮断時間が長い「開かずの踏切」が交通渋滞の元凶となり、踏切事故の危険も伴う。さらに線路は市街地を物理的に分断し、両側のまちづくりを妨げる。一区間を連続して高架・地下化すれば、その区間のすべての踏切がなくなり、渋滞解消・事故防止・市街地の一体化が同時に実現する。単独の立体交差(アンダーパス等)に比べ、面的な効果が大きいのが連続立体交差事業の強みである。
事業主体と費用分担、まちづくりとの一体化
連続立体交差事業は、街路事業の一環として道路管理者(都道府県・指定都市等)が事業主体となり、鉄道を高架化・地下化する工事を行う。事業費は、踏切除却による道路側の便益と鉄道側の便益に応じて道路管理者と鉄道事業者が分担し、国の補助も投じられる。高架化により生まれる高架下空間や、地下化により生じる地上の用地は、駅前広場・側道・自転車駐車場・店舗などとして活用でき、駅周辺の再開発や区画整理と一体で計画するのが通例である。事業期間が長期に及ぶため、関係者間の協定と地元合意の積み上げが事業の成否を左右する。
つながりのある用語
関連
ご意見箱(匿名でひとことから投稿できます)