財政再生団体とは、健全化判断比率のいずれかが財政再生基準以上となり、財政の健全化に関する法律に基づき財政再生計画の策定が義務づけられた地方公共団体をいう。
夕張市が財政破綻した、という報道で語られた状態は法律上どう位置づけられるのか。それが財政再生団体であり、地方財政健全化制度における最も深刻な段階にあたる。
財政再生団体は、地方公共団体の財政の健全化に関する法律が定める財政状況の区分のうち、実質赤字比率・連結実質赤字比率・実質公債費比率のいずれかが財政再生基準以上となった団体を指す。この段階に至った団体は財政再生計画の策定が義務づけられ、計画について総務大臣の同意を得なければ災害復旧などを除く地方債の発行が制限される。再生段階は、自主的な改善を促す早期健全化の段階よりも国の関与が格段に強く、計画の実施状況は議会への報告や公表によって監視される。財政運営の自由が大きく制約されるため、財政再生団体への転落は自治体財政にとって避けるべき最終局面とされ、その手前の早期健全化団体の段階で立て直しを図ることが制度の趣旨である。財政担当者は健全化判断比率を毎年度算定し、基準への接近を早期に把握して再生段階への転落を防ぐ。
財政再生団体の要件と財政再生計画
財政再生団体となるのは、健全化判断比率のうち実質赤字比率・連結実質赤字比率・実質公債費比率の三つの指標のいずれかが財政再生基準以上となった場合である。将来負担比率は再生基準の判定には用いられない点が早期健全化基準と異なる。財政再生基準以上となった団体は財政再生計画を定めなければならず、計画には財政の再生を図るための歳入歳出の見通し、起債の制限の下での財源対策、計画期間が盛り込まれる。計画は議会の議決を経て定め、総務大臣に協議し同意を求めることができる。同意を得た計画に基づかなければ、災害復旧事業などの例外を除き地方債を発行できず、国の強い管理の下で財政の立て直しを進めることになる。
早期健全化団体との関係と制度の位置づけ
地方財政健全化制度は、財政状況の悪化の度合いに応じて二段階の規律を設けている。健全化判断比率が早期健全化基準以上であれば早期健全化団体として財政健全化計画の策定が求められ、これは自主的な改善を促す段階である。さらに比率が悪化して財政再生基準以上となると財政再生団体となり、国の関与の下で財政再生計画による強制的な再建に移行する。この二段階の仕組みは、かつての地方財政再建促進特別措置法による再建団体制度が、普通会計の赤字のみを対象とし、悪化が表面化してから対応する事後的な仕組みであった反省を踏まえ、連結ベースの複数指標で早期に警告を発する制度として平成19年に整備された。財政再生団体に至る前の段階で比率の悪化を捉え、早期健全化の枠組みで立て直すことが制度の中心に据えられている。
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