材料検査とは、工事に使用する資材が設計図書で定められた規格や品質に適合しているかを、施工に用いる前に発注者の検査職員が確認する検査である。
工事に使われた材料が規格外であっても、構造物に組み込まれてしまえば後から取り替えるのは難しく、品質の欠陥が隠れたまま引き渡される恐れがある。材料検査は、鉄筋・コンクリート・骨材・塗料といった主要資材について、施工に用いる前の段階で規格・寸法・品質を確かめ、不適合な材料が構造物に取り込まれるのを未然に防ぐための検査である。
検査の対象や方法は、工事請負契約の約款と共通仕様書・特記仕様書で定められ、受注者は材料を使用する前に発注者へ確認を求める。発注者は、ミルシート(鋼材検査証明書)などの試験成績表の照合や、立会いによる現物の確認、必要に応じた抜取り試験によって適否を判断する。
出来形を確認する出来形検査や、施工の途中段階を確かめる中間検査・段階確認が「施工された結果」を対象とするのに対し、材料検査は「施工に投入する前の材料」を対象とする点に特徴がある。検査の結果は工事打合せ簿などに記録され、不適合があれば材料の取替えや使用中止が命じられる。
段階確認・中間検査・出来形検査との位置づけ
工事の品質を確かめる検査は、対象とする時点で区別される。材料検査は、材料を施工に投入する前にその規格・品質の適否を確認する検査であり、構造物に組み込まれてしまう前の最後の歯止めにあたる。これに対し段階確認は、配筋や基礎のように後から埋め込まれて見えなくなる部位について、施工の途中で寸法や数量を確かめるものである。中間検査は工事の節目で出来高や施工状況を確認し、出来形検査は完成した部分の形状・寸法が設計図書どおりかを確かめる。材料検査が「投入前の材料」を、段階確認・中間検査・出来形検査が「施工された結果」を対象とするという軸で整理すると、品質確認の連鎖の中での材料検査の位置が分かる。受注者には、これらの確認を求めるべき時点があらかじめ仕様書で定められており、確認を経ずに次の工程へ進めないのが原則である。
確認の方法と記録
材料検査の方法は、契約約款と共通仕様書・特記仕様書で材料の種類ごとに定められる。鋼材であればミルシートと呼ばれる検査証明書の記載と現物の照合、コンクリートであれば配合計画書の確認や試験練りの立会い、骨材や塗料であれば試験成績表の照合と抜取り試験が用いられる。発注者の検査職員や監督員が立ち会って確認する場合と、受注者の提出書類の審査によって確認する場合があり、対象材料の重要度に応じて使い分けられる。確認の経過と結果は工事打合せ簿に記録し、不適合が判明した材料は使用を認めず、取替えや再試験を求める。これらの記録は、後の完成検査や工事成績評定、不具合が生じた際の責任の判断において、品質管理が適切に行われたことを示す証拠となる。
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