ジチテン

誘導施設

読み:ゆうどうしせつ

意味

誘導施設とは、立地適正化計画において都市機能誘導区域内への立地を誘導する対象として市町村が定める、医療・福祉・商業その他の都市の居住者の共同の福祉または利便のため必要な施設をいう。

立地適正化計画都市機能誘導区域を定めるとき、その区域に何を集めたいのかを具体の施設名で示すのが誘導施設である。区域の線引きだけでは「どんな都市機能を維持・誘導するのか」が定まらないため、病院診療所子育て支援施設、高齢者福祉施設、図書館、一定規模の商業施設などを誘導施設として位置づけ、区域内への立地に交付金や容積率の特例で支援を与える。一方で、誘導施設を都市機能誘導区域の外で新設・増設しようとする場合や、区域内の誘導施設を休廃止しようとする場合には、原則として市町村長への届出が義務づけられ、市町村は立地の適正化を図るため勧告を行うことができる。どの施設を誘導施設に選ぶかは将来人口や圏域での役割を踏まえた政策判断であり、選び方が立地適正化計画の実効性を左右する。

誘導施設の選定と区域設定の関係

誘導施設は都市再生特別措置法第81条の立地適正化計画の任意記載事項であり、都市機能誘導区域とセットで定める。区域は鉄道駅や役所の周辺など生活サービスの拠点となる範囲に設定し、そこへ集約したい機能を誘導施設として列挙する。選定にあたっては、すでに立地する施設の維持を念頭に置くか、新規誘導を念頭に置くかで政策の意味が変わる。例えば人口減少下では新規誘導より「現にある中核病院を将来も区域内に残す」ことを目的に誘導施設へ位置づける運用が現実的であり、補助の重点もそこに置かれる。

区域外立地・休廃止の届出と勧告

誘導施設には立地の誘導を担保する手続が組み込まれている。都市機能誘導区域の外で誘導施設を新設・増設する場合、または区域内の誘導施設を休止・廃止する場合は、原則として行為に着手する30日前までに市町村長へ届け出なければならない。市町村長は届出に対し、誘導区域内への立地や休廃止の中止を勧告でき、必要なら土地の取得についてあっせん等に努める。この届出・勧告は許可のような強制力を持たないが、市町村が都市機能の配置を把握し誘導の方針と調整する手がかりとなる。居住者を誘導する居住誘導区域の届出制度と並ぶ、立地適正化計画の担保措置の柱である。

つながりのある用語

ご意見箱(匿名でひとことから投稿できます)