ジチテン

予算現額

読み:よさんげんがく

意味

予算現額とは、当初予算額に、補正予算による増減、前年度からの繰越額、流用や予備費充用による増減を加減した、執行段階で実際に支出または収入の根拠となる予算額をいう。

決算書の事項別明細書で、当初の予算額ではなく「予算現額」と支出済額を対比するのはなぜか。当初予算は年度開始時点の見込みにすぎず、年度途中の補正・前年度からの繰越・流用予備費充用によって実際に使える額は刻々と変わるためである。予算現額は、これらの増減をすべて織り込んだ「いま現に執行できる予算の額」であり、執行率や不用額を計算する分母となる。歳出予算現額に対して支出済額・翌年度繰越額・不用額を対比すれば、予算がどう消化されたかが一覧できる。繰越明許費を翌年度に繰り越せば、その額は翌年度の予算現額に加算される。財政担当が執行管理で見るのも、議会が決算審査で照合するのも、当初予算ではなくこの予算現額である。

予算現額の構成と算出

予算現額は、当初予算額を起点に、補正予算による追加・削減、前年度からの繰越額(繰越明許費・事故繰越し継続費逓次繰越)、同一款内の項の間の流用、予備費の充用などの増減を加減して求める。歳出でいえば「当初予算額+補正増減+前年度繰越額±流用±予備費充用=予算現額」となり、これが執行可能な予算の総額である。歳入歳出決算事項別明細書は、・節ごとにこの予算現額を掲げ、これと支出済額・翌年度繰越額・不用額(歳出)または調定額・収入済額・収入未済額歳入)とを対比して、予算がどのように執行されたかを示す。

執行率・不用額の分母としての機能

予算現額は執行管理と決算分析の基準量となる。執行率は支出済額を予算現額で除して求め、財政担当課はこの執行率で各部署の予算消化の進み具合を監視する。年度末に予算現額から支出済額と翌年度繰越額を差し引いた残りが不用額であり、不用額が大きければ見積りが過大だったか執行が滞ったことを示す。繰越明許費として翌年度に繰り越された額は、翌年度の当初予算には計上されないまま翌年度の予算現額に加算されるため、繰越のある年度は当初予算額と予算現額の差が大きくなる。決算審査では、この当初予算額と予算現額の乖離の理由が問われる。

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