ジチテン

都市のスポンジ化

読み:としのすぽんじか

別名:スポンジ化
意味

都市のスポンジ化とは、人口減少下の都市で、市街地の範囲は縮まらないまま内部に空き地・空き家が小さな穴のように多数発生し、市街地の密度が低下していく現象をいう。

郊外への拡大が止まっても、まちが健全になるとは限らない。人口が減ると、中心市街地でも空き地や空き家がランダムに発生し、市街地がスポンジのように穴だらけになる。これが都市のスポンジ化で、低密度化によって道路下水道など既存インフラの維持効率が落ち、商業や生活サービスの採算が悪化し、まちの活力が削がれる。郊外の無秩序な拡大であるスプロールが膨張の問題だったのに対し、スポンジ化は内部から空洞化する縮退の問題である。国は平成30年の都市再生特別措置法改正で、低未利用地の集約や暫定利用を促す制度を整え、スポンジ化への対処を立地適正化計画と連動させた。穴を一つずつ埋める個別対応では追いつかないため、面的な集約と誘導が鍵となる。

スプロールとの対比と縮退時代の課題

都市のスポンジ化は、人口増加期のスプロール(無秩序な外延的拡大)と対をなす、人口減少期に固有の都市問題である。市街地の外縁は縮まらない一方、内部の宅地が虫食い状に空き地・空き家へ変わり、人口密度が薄まっていく。低密度化は、敷設済みの道路・下水道・公共交通の利用者一人あたりコストを押し上げ、店舗・医療機関の撤退を招いて生活利便を損なう。空き地・空き家の点在は防犯・景観・防災上のリスクも高める。スポンジ化への対処は、拡散を抑える従来の規制では足りず、低未利用地を集約し都市機能を中心部へ誘導する積極的な施策を必要とする。

制度的対応

平成30年の都市再生特別措置法改正は、スポンジ化対策の柱として、市町村が低未利用地の所有者間の権利調整を行う低未利用土地権利設定等促進計画、地域住民らが空き地等を活用するための立地誘導促進施設協定や都市再生整備計画の枠組みを整えた。これらは立地適正化計画の居住誘導区域都市機能誘導区域とあわせて運用され、点在する低未利用地を緑地・広場・生活サービス施設へ転換し、市街地の密度と機能を回復させることを狙う。スポンジ化は個々の空き地対応では解消できず、面としての集約と誘導の視点が欠かせない。

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