ジチテン

特定認証業務

読み:とくていにんしょうぎょうむ

意味

特定認証業務とは、電子署名及び認証業務に関する法律(電子署名法)上の認証業務のうち、電子署名の方式が一定の技術的基準に適合し、本人確認を厳格に行うなど主務省令で定める基準を満たすものをいう。国の認定(認定認証業務)を受けられる対象である。

電子署名が本当に本人のものだと信頼するには、署名と本人を結びつける証明書を誰がどう発行したかが問われる。特定認証業務は、電子署名法がこの信頼性を担保するために設けた業務類型で、署名方式が十分に堅牢で、利用者の本人確認を対面や公的書類で厳格に行うなど、主務省令の基準を満たす認証業務を指す。一般の認証業務が誰でも自由に営めるのに対し、特定認証業務はこの基準を満たすことで国の認定を受けられ、認定を受けたものは認定認証業務と呼ばれる。認定を受けると、その発行する電子証明書を用いた電子署名は、本人による真正な署名と推定されやすくなり、契約や行政手続での証拠力が高まる。自治体電子契約電子申請の基盤を選ぶ際、相手方の電子署名がどの認証業務に基づくかは、署名の信頼性を見極める手がかりとなる。

認証業務・特定認証業務・認定認証業務の区別

電子署名法は認証業務を三段に整理する。まず「認証業務」は、利用者の求めに応じて電子署名がその利用者のものであることを証明する業務一般で、届出許可なく自由に営める。そのうち、電子署名の方式が政令の基準(十分な強度の暗号方式など)に適合し、本人確認の方法が主務省令の基準を満たすものが「特定認証業務」である。さらに特定認証業務のうち、申請して主務大臣(総務・法務・経済産業)の審査を経て認定を受けたものが「認定認証業務」となる。三者は包含関係にあり、認定認証業務⊂特定認証業務⊂認証業務という入れ子になっている。基準適合(特定)と国の認定(認定)が別段階である点が実務上の混乱の元で、「特定」を満たすだけでは認定の効果は生じない。

真正な成立の推定という効果

特定認証業務、とりわけ認定認証業務が重視されるのは、電子署名法第3条による「真正な成立の推定」の効果に関わるためである。本人による電子署名が行われた電磁的記録は、真正に成立したものと推定される。この推定を確実に働かせるには、署名が確かに本人のものであることの信頼性が要であり、本人確認を厳格に行う特定認証業務の証明書を用いた署名はその信頼を裏づける。公的個人認証サービス(JPKI)が公的な基盤として同様の信頼を担うのに対し、特定認証業務は民間の認証局が国の基準・認定のもとで担う仕組みであり、電子契約サービスの多くがこの枠組みに依拠している。

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