ジチテン

都区財政調整制度

読み:とくざいせいちょうせいせいど

別名:都区財調
意味

都区財政調整制度とは、本来は市町村税である固定資産税・市町村民税法人分等を東京都が一括して課税徴収し、その収入を都と特別区および特別区相互間で再配分して財源の均衡を図る制度である。

東京23区は基礎自治体でありながら、なぜ市町村なら自前で得られるはずの固定資産税を都に取り上げられるのか。これは、上下水道や消防など大都市の一体的に処理すべき事務を都が担っている特殊な役割分担に対応した仕組みである。都区財政調整制度は、市町村税のうち調整三税(固定資産税・市町村民税法人分・特別土地保有税)を都が課税し、その一定割合(調整税等のうち特別区への配分割合)を特別区に配分する。

配分の財源は調整三税等を原資とし、各特別区の基準財政需要額基準財政収入額の差額に応じて普通交付金を交付するという、地方交付税に似た算定方式をとる。財源に余裕のある区から不足する区へと再配分が働くため、税源の偏在が大きい23区間でも行政水準の均衡が保たれる。

根拠は地方自治法第282条で、配分割合や算定方法は都と特別区の協議(都区協議会)を経て条例で定める。2000年(平成12年)の都区制度改革で特別区が「基礎的な地方公共団体」と位置づけられた際、この配分割合の見直しが大きな論点となった。財政担当者にとっては、特別区の歳入構造が一般の市町村と根本的に異なる点を理解する出発点となる制度である。

調整三税と配分割合

都区財政調整制度の原資となるのは、本来は市町村税でありながら都が課税徴収する調整三税、すなわち固定資産税・市町村民税法人分・特別土地保有税である。これらの収入額に法人事業税交付対象額等を加えた調整税等のうち、一定割合が特別区分として配分される。配分割合は都区双方の財政需要を踏まえて都区協議会で協議し、東京都の条例で定める。2000年の都区制度改革では、清掃事業の特別区への移管に伴い配分割合が52%から特別区側に引き上げられ、その後も介護・児童相談所などの事務移管のたびに割合の見直しが都区間の主要な交渉事項となってきた。

普通交付金と特別交付金

特別区への配分は、地方交付税と同様に普通交付金と特別交付金の二本立てで行う。普通交付金は各特別区の基準財政需要額が基準財政収入額を超える額(財源不足額)に応じて交付され、財源に余裕のある区には交付されない。特別交付金は普通交付金の算定で捕捉できない特別の財政需要に対して交付される。算定の仕組みは地方交付税を範としているが、対象が都内の特別区に限られ、原資も国費でなく都が徴収する市町村税である点が地方交付税と決定的に異なる。財政担当者は、特別区の財政力指数や基準財政需要額が、一般の市町村とは別の制度の上で算定されることを押さえておく必要がある。

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