ジチテン

特記事項

読み:とっきじこう

別名:認定調査特記事項
意味

特記事項とは、要介護認定の認定調査において、基本調査の選択肢だけでは表しきれない申請者の介護の手間や状態を、認定調査員が文章で具体的に記録する欄をいう。

介護認定審査会の委員が二次判定で最も読み込むのが、認定調査票の特記事項である。要介護認定の調査は、心身の状況を一定の項目から選択肢で評価する基本調査を基本とするが、選択肢に丸を付けるだけでは、同じ区分でも実際の介護の手間の差が現れない。そこで認定調査員は、なぜその選択肢を選んだのか、日常生活で具体的にどのような困難や介助があるのかを特記事項として文章で書き残す。この特記事項は、コンピュータによる一次判定の結果を、介護認定審査会の二次判定で補正するための重要な判断材料となり、特に認知症による行動の手間や、医療的な配慮を要する状態の評価を左右する。一次判定が実態より軽く出やすいケースでは、特記事項に状況を的確に記述できているかが要介護度の妥当性を決める。実務では、調査員の記述力量が認定のばらつきを生む要因となるため、何をどこまで書くかの標準化が課題となっている。

基本調査・一次判定との関係

要介護認定の認定調査は、身体機能・生活機能・認知機能などを定められた調査項目について選択肢で評価する基本調査と、その選択だけでは表せない事情を文章で記録する特記事項から成る。基本調査の結果は要介護認定等基準時間を推計するコンピュータによる一次判定に用いられるが、一次判定は標準的な介護の手間を機械的に算出するため、個々の生活実態や疾患による特有の手間が反映されにくい。特記事項は、選択肢を選んだ根拠や具体的な介助の場面を補い、一次判定の限界を埋める役割を担う。認定調査員は、選択に迷った項目や、選択肢の定義と実態がずれる項目について、その理由と具体的な状況を簡潔かつ的確に記述する必要がある。

二次判定での活用と記述の標準化

介護認定審査会は、一次判定の結果に主治医意見書と特記事項を加えて二次判定を行い、要介護度を確定する。特記事項に介護の手間が具体的に記述されていれば、審査会はその手間を評価して一次判定を引き上げ、逆に過大に出た一次判定を補正することもできる。とりわけ認知症による徘徊や介護への抵抗、医療的ケアに伴う負担は、基本調査の選択肢だけでは現れにくく、特記事項の記述の質が要介護度を左右する。一方で、記述が調査員の力量や主観に依存すると認定にばらつきが生じるため、どの項目でどのような事実を書くかの考え方を示す調査の手引きや研修により、記述内容の標準化が図られている。

つながりのある用語

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