ジチテン

適正処理

読み:てきせいしょり

意味

適正処理とは、廃棄物の処理及び清掃に関する法律の目的である生活環境の保全と公衆衛生の向上のため、廃棄物を法令の定める処理基準・委託基準・保管基準などに従って収集・運搬・処分することをいう。

廃棄物を「きちんと処理する」とは、具体的に何を守ることを指すのか。廃棄物処理法はその内実を、収集運搬基準処分基準保管基準委託基準といった一連の基準への適合として組み立てており、これらを満たした処理を適正処理、満たさない処理を不適正処理と呼ぶ。適正処理は廃棄物行政の到達目標であると同時に、措置命令改善命令許可取消しといった監督権限の発動を画する判断基準でもあるため、自治体の指導や処分の根拠を理解するうえで欠かせない概念である。

適正処理が守るべき基準は、廃棄物の種類と処理の段階ごとに政省令で具体化されている。収集運搬では飛散・流出・悪臭の防止や運搬車両への表示、中間処理では焼却基準や破砕・選別の方法、最終処分では処分場の構造や浸出水の管理などが定められ、保管では囲い・掲示板の設置や数量の上限が課される。委託して処理する場合は、許可業者への委託・委託契約の書面締結・適正な処理単価の確保といった委託基準を守ることが適正処理の一部となる。これらに反する野焼き不法投棄・基準違反の埋立ては不適正処理として規制され、行政指導や措置命令、罰則の対象になる。自治体の環境担当課は、立入検査や常時監視によって処理が基準に適合しているかを確認し、適正処理の確保を担っている。

適正処理を構成する各種の基準

適正処理は、廃棄物処理法が処理の段階ごとに定める基準群への適合として具体化される。収集運搬基準は、廃棄物が飛散・流出しないこと、悪臭・騒音・振動による生活環境保全上の支障を生じさせないこと、運搬車両や容器に必要な表示をすることなどを求める。処分基準は、焼却の方法(一定の構造の焼却設備で所定の温度を保つことなど)、埋立処分の方法(最終処分場の構造基準への適合、覆土、浸出水の処理など)を定める。保管基準は、保管場所の囲いや掲示板の設置、産業廃棄物の保管数量の上限、飛散・流出・地下浸透の防止などを課す。これらは廃棄物の種類(一般廃棄物・産業廃棄物・特別管理廃棄物)に応じて施行令・施行規則で細かく区分されており、特別管理廃棄物にはより厳格な基準が適用される。処理を委託する場合には、許可業者への委託・委託契約の書面締結・適正な処理料金の確保を内容とする委託基準の遵守も適正処理の要素となる。

監督権限の発動基準としての適正処理

適正処理は単なる努力目標ではなく、自治体が監督権限を行使する際の判断基準として機能する。処理基準・委託基準・保管基準に適合しない処理を行った者に対し、都道府県知事等は処理の方法の変更などを命じる改善命令を発することができ(第19条の3)、生活環境保全上の支障またはそのおそれが生じている場合には、原因者に支障の除去等を命じる措置命令を発することができる(第19条の4・第19条の5)。これらの命令に従わない場合や違反が悪質な場合には、事業の停止命令や許可の取消しへと処分が重くなる。基準に適合しない不適正処理の典型が、野外での焼却(野焼き)や不法投棄であり、原則として禁止され罰則の対象となる。自治体の環境担当課は、許可審査・立入検査・常時監視によって処理が各基準に適合しているかを確認し、逸脱があれば行政指導から命令・処分へと段階的に対応することで適正処理を確保する。

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