意味
定期報告とは、特定の用途・規模の建築物や昇降機などの所有者が、有資格者の調査・検査の結果を定期的に特定行政庁へ報告する手続をいう。
竣工して確認済証や検査済証を受けた後も、なぜ建物の安全を行政に報告し続けなければならないのか。建築物は使われ続けるうちに劣化し、用途変更や改修で当初の安全性が損なわれることがある。建築基準法第12条は、不特定多数が使う一定の建築物(特定建築物)や防火設備、昇降機、建築設備について、所有者・管理者が定期に調査・検査を行い、その結果を特定行政庁へ報告することを義務づける。調査・検査は建築士や建築物調査員などの有資格者が行い、特定行政庁が報告対象の用途・規模や報告周期を指定する。報告を怠れば是正指導や命令の対象になりうるため、施設を持つ自治体自身も自らの庁舎や公共施設について報告主体となる点に注意して運用する。
四つの報告区分と報告周期
建築基準法第12条の定期報告は、対象によって四つに分かれる。第1項が特定建築物(劇場・百貨店・病院・共同住宅など、不特定または多数が利用する建築物のうち特定行政庁が指定したもの)、第3項が建築設備(換気・排煙・非常用照明など)・防火設備・昇降機等である。誰が報告対象か、どの程度の規模からかは特定行政庁が地域の実情に応じて指定するため、同じ用途でも自治体によって対象が異なる。報告周期も特定行政庁の指定によりおおむね1年から3年の範囲で定められる。調査・検査は一級・二級建築士または国土交通大臣の登録を受けた調査員・検査員が行い、結果は報告書として提出される。報告内容に不備があれば特定行政庁が是正を求め、放置すれば監督処分につながる。
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