定時償還とは、地方債の償還方法の一つで、償還期間中に元金を毎年度(または半期ごと)に分割して計画的に返済していく方式である。
借りた元金を満期まで先送りにせず、毎年度こつこつ返していくのが定時償還である。元金と利子を毎期一定額ずつ返す元利均等償還と、元金を均等に返し利子は残高に応じて減っていく元金均等償還に分かれ、いずれも償還期間にわたり元金が徐々に減少する。元金を満期に一括返済する満期一括償還と異なり、満期時に多額の元金返済が集中しないため、後年度の財政負担が平準化しやすいのが特徴である。一方で各年度の公債費は利子だけでなく元金返済分を含むため、借入直後から相応の償還負担が生じる。証書借入による地方債では定時償還が一般的で、市場公募債で多く用いられる満期一括償還とは資金管理の考え方が対照的である。
元利均等償還と元金均等償還
定時償還には主に二つの計算方式がある。元利均等償還は毎期の返済額(元金+利子)を一定に保つ方式で、当初は返済額に占める利子の割合が大きく、年を追うごとに元金の割合が増える。元金均等償還は毎期の元金返済額を一定とし、利子は残高に応じて逓減するため、当初の返済額が最も大きく後年度ほど軽くなる。総支払利子は元金均等償還のほうが少なくなる傾向があり、どちらを採るかは後年度の公債費負担の見通しや資金計画に応じて判断される。償還表(元金・利子の支払予定)はこの方式に従って借入時に確定する。
満期一括償還との財政負担の違い
定時償還は元金を期間中に少しずつ返すため、満期時に元金返済が集中せず、減債基金への計画的な積立てを前提としなくても元金が確実に減っていく。これに対し満期一括償還は償還期間中の表面的な公債費が利子のみで小さく見える反面、満期に多額の元金返済と借換えが必要となり、減債基金への積立てによる準備が欠かせない。実質公債費比率や公債費負担比率といった財政指標の動きも償還方式によって異なるため、起債にあたっては償還方式の選択が後年度負担の平準化に直結する論点となる。
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