ジチテン

短期被保険者証

読み:たんきひほけんしゃしょう

別名:短期証
意味

短期被保険者証とは、国民健康保険料(税)を滞納している世帯に対し、通常より有効期間を短く設定して交付される被保険者証で、更新時の接触機会を増やして納付相談や徴収につなげるための措置をいう。

国民健康保険の窓口で、保険料を滞納している世帯にどう接点を持つかという課題に対する手段の一つが短期被保険者証である。通常の被保険者証が概ね1年の有効期間で交付されるのに対し、短期被保険者証は数か月程度に有効期間を縮め、更新のたびに窓口へ来てもらうことで納付相談や生活状況の把握の機会を確保する。給付の内容は通常証と変わらず、医療機関での自己負担割合も同じであるため、受診そのものを妨げるものではない。さらに滞納が続き特別の事情なく一定期間(原則1年)を超えると、被保険者証を返還させて資格証明書へ切り替える段階に進む。短期被保険者証はその手前に位置する穏当な接触措置であり、機械的な交付ではなく滞納の理由や世帯の困窮状況を確認しながら運用すべきものとされる。とりわけ高校生世代までの子どもには有効期間を区別せず通常の証を交付する取扱いがとられている。

通常証・資格証明書との関係と運用

国民健康保険では、世帯主が保険料(税)を滞納すると、保険者である市町村は段階的な措置をとる。まず有効期間を短縮した短期被保険者証を交付して更新時の接触機会を増やし、それでも特別の事情なく納期限から原則1年を超えて滞納が続く場合に被保険者証の返還を求め、代わりに資格証明書を交付する。短期被保険者証の段階では給付は通常どおり現物給付で受けられ、自己負担割合も変わらない一方、資格証明書の段階になると医療機関の窓口でいったん全額(10割)を支払い、後に保険者へ申請して保険給付分の払戻しを受ける償還払いに切り替わる。短期被保険者証はこの償還払い化の手前にある接触措置であり、機械的な発行ではなく滞納の理由聴取と納付相談を伴って運用することが基本とされる。

子どもへの配慮と滞納整理上の位置づけ

短期被保険者証は滞納整理(収納対策)の一環でありながら、医療を受ける権利との均衡が常に問題となる。とくに資格証明書による償還払いは一時的とはいえ高額の窓口負担を生むため、高校生世代までの子どもについては滞納世帯であっても有効期間を区別しない通常の被保険者証を交付する取扱いが法律上設けられている。また、医療を受ける必要が生じ、かつ一時的な支払が困難であると認められる場合には資格証明書の交付対象から除外し短期被保険者証等で対応する運用もとられる。担当者は、滞納額の回収という目的と、受診抑制・医療アクセスの確保という要請の双方を見ながら、世帯ごとの事情に即して証の種別を判断する。

つながりのある用語

ご意見箱(匿名でひとことから投稿できます)