少数意見報告書とは、委員会の採決で廃棄された少数意見を留保した委員が、賛成者とともに本会議へ提出する書面である。地方自治法第109条第8項と標準委員会条例に基づき、委員長報告とは別に少数意見を本会議の審議材料として残すために作成される。
委員会の結論だけが委員長報告として本会議へ上がると、僅差で退けられた対案や反対理由が記録に残らないまま採決へ進む。少数意見報告書は、この欠落を埋めるための制度である。委員会で自分の意見が少数として廃棄された委員は、採決の場で「少数意見を留保する」と申し出たうえで、他に賛成する委員(多くは1人以上の賛成者を要する)を得て書面にまとめ、委員長を経由して議長へ提出する。
本会議では委員長報告に続いて少数意見が報告され、議員はどちらの立場にも触れたうえで討論・採決に臨める。委員長報告が多数派の結論のみを伝える性質を持つのに対し、少数意見報告書は審議の幅を確保する装置として機能する。留保の申出を採決の前後どちらまでに行うか、賛成者を何人要するかは標準委員会条例を引いた各議会の委員会条例で定まるため、実務では自議会の条例の文言を確認する必要がある。
留保から報告までの手続
少数意見の留保は、委員会の表決で意見が少数となった委員が、その委員会の会議中に「少数意見を留保する」と申し出ることから始まる。標準委員会条例では留保には他の委員の賛成を要するとされ、賛成者を得られなければ少数意見報告書は作成できない。留保が成立すると、当該委員は簡明な報告書を作り、委員長を経由して議長へ提出する。本会議では地方自治法第109条第8項により委員長報告の後に少数意見の報告が行われ、議員は委員会の多数結論と少数の立場を並べて判断できる。報告の順序・時間配分は議会運営委員会で整理されることが多く、討論とは別枠の「報告」である点が一問一答や討論と区別される。
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