ジチテン

食料自給率

読み:しょくりょうじきゅうりつ

意味

食料自給率とは、国内で消費される食料のうち国内生産で賄われる割合を示す指標で、熱量で計るカロリーベースと金額で計る生産額ベースがある。

日本が食べる食料のどれだけを自国で生産できているか――これを測る代表的なものさしが食料自給率である。国内消費仕向量に対する国内生産量の割合で表し、農林水産省が毎年公表する。供給熱量で計算するカロリーベースと、生産額で計算する生産額ベースの2種類があり、輸入飼料に頼る畜産物を国産から除いて計算する「飼料自給率を反映した自給率」と、反映しない「食料国産率」も併せて示される。日本のカロリーベース自給率は1965年度の73%から長期的に低下し、近年は38%前後で推移する。食料・農業・農村基本法に基づく食料・農業・農村基本計画では、自給率の目標が定められ、その達成が農政の柱の一つとされてきた。

カロリーベースと生産額ベースの違い

食料自給率は計算の分母・分子の取り方で値が大きく変わる。カロリーベースは供給熱量を基準にするため、低カロリーでも国内生産の多い野菜の貢献が小さく見え、輸入飼料に依存する畜産物や油脂が多い食生活では低く出やすい。近年の日本のカロリーベース自給率は38%前後である。一方、生産額ベースは金額を基準にするため、単価の高い野菜・果実・畜産物の国内生産を反映して高く出やすく、近年は60%前後で推移する。国際比較や食生活の実態を論じる際は、どちらの基準かを明示しないと議論がかみ合わない。

自給率目標と食料安全保障

食料・農業・農村基本法に基づく食料・農業・農村基本計画は、おおむね5年ごとに食料自給率の目標を定めてきた。2020年策定の計画ではカロリーベースで45%、生産額ベースで75%を2030年度の目標としたが、現実の値との隔たりは大きい。2024年の基本法改正では、平時からの食料安全保障の確保が基本理念に据えられ、輸入リスクや国内生産基盤の弱体化への対応が前面に出た。自給率に加えて、食料の安定供給に必要な生産・流通・備蓄の体制をどう保つかという、より広い食料安全保障の枠組みで議論されるようになっている。

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