ジチテン

資産申告書

読み:しさんしんこくしょ

意味

資産申告書とは、生活保護の申請者や被保護者が、預貯金・不動産・生命保険などの資産の保有状況を福祉事務所へ申告するために提出する書類である。

生活保護は、利用しうる資産・能力その他あらゆるものを最低限度の生活の維持に活用することを前提とする補足性の原理に立つ。そのため福祉事務所は、申請時および保護開始後の定期的な時点で、世帯の資産状況を本人の申告と調査の両面から把握する。資産申告書は、その本人申告の部分を担う書類で、預貯金・現金・有価証券・不動産・自動車・生命保険・貴金属などの有無と内容を記載させる。申告内容は、本人の同意に基づく金融機関照会や課税調査などの資産調査の結果と突き合わされ、申告と実態に食い違いがあれば説明を求められる。意図的に資産を秘匿して保護を受けた場合は不正受給として費用返還の対象となり得るため、正確な申告を促す実務上の要として位置づけられる。

資産調査における位置づけ

資産申告書は、生活保護の資産調査を構成する二つの柱のうち本人申告にあたる部分である。福祉事務所はこれと並行して、本人の同意を得たうえで金融機関への預貯金照会、生命保険会社への契約照会、課税台帳に基づく課税調査などの客観的な資産調査を行う。申告された資産と調査で判明した資産を突き合わせることで、申告漏れや秘匿の有無を確認する。申告書は通常、申請時に提出を求めるほか、保護開始後も年に一定回数の提出を求め、世帯の資産状況の変化を継続的に把握する運用がとられる。これにより、補足性の原理に基づく適正な保護の実施が担保される。

申告内容と不正受給

資産申告書には、預貯金・現金のほか、土地・家屋などの不動産、自動車、株式・国債などの有価証券、解約返戻金のある生命保険、貴金属など換価可能な資産を記載する。これらは原則として最低生活の維持に活用すべき資産とされるが、自立に必要な住居や、処分価値の低い生活用品など、保有が容認される資産もある。申告すべき資産を意図的に秘匿して保護を受けた場合は、保護費の不正受給として法第78条に基づく費用徴収の対象となり、悪質な場合は告発に至ることもある。正確な申告を求める一方で、容認される資産の範囲を丁寧に説明することが、申請者との信頼関係の維持にもつながる。

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