私立学校とは、学校法人が設置する学校をいい、国・地方公共団体が設置する国立学校・公立学校に対する区分である。
私立幼稚園の助成や認可の事務に携わるとき、まず押さえるべきは「設置者が学校法人である」という私立学校の定義と、それに伴う公費の入り方や監督の仕組みの違いである。私立学校法は私立学校を学校法人の設置する学校と定め、その自主性を重んじつつ公共性を高めることを目的に掲げる。設置・廃止には所轄庁(都道府県知事または文部科学大臣)の認可が必要で、公立学校とは設置・管理・財政の仕組みが大きく異なる。
私立学校は授業料収入を主たる財源とするが、教育条件の維持向上と保護者の負担軽減のため、私立学校振興助成法に基づく私学助成(経常費補助)が国・都道府県から交付される。所轄庁は私立学校に対し、その自主性を尊重する観点から公立学校ほど強い監督権を持たず、関与は法令違反など限定的な場合にとどまる。幼児教育・保育の無償化や高等学校等就学支援金など、私立学校の保護者を対象とする公費の制度も多い。私立学校を公立学校と同じ枠で扱わず、設置者・財源・監督の違いを起点に理解することが、認可・助成事務の前提になる。
設置の認可と所轄庁
私立学校の設置者は学校法人であり、その設置・廃止・設置者の変更には所轄庁の認可が必要である(私立学校法)。所轄庁は、大学・高等専門学校を設置する学校法人は文部科学大臣、それ以外の私立学校(幼稚園・小中高等学校等)を設置する学校法人は都道府県知事である。私立学校は私立学校法第1条が定めるとおり、その自主性を重んじることが基本理念とされ、所轄庁の監督は公立学校に対する教育委員会の管理とは性格が異なり、設置認可・閉鎖命令・収益事業の停止命令など法令に基づく限定的な関与にとどまる。私立幼稚園の認可や指導に携わる際は、この自主性尊重の原則と、関与が及ぶ範囲の限定を踏まえる必要がある。
私学助成と保護者への公費
私立学校は授業料・入学金などの納付金を主たる財源とするが、教育条件の維持向上・修学上の経済的負担の軽減・経営の健全性向上を目的として、私立学校振興助成法に基づき国・都道府県から私学助成(経常費補助)が交付される。これとは別に、保護者の負担を直接軽減する公費の仕組みも整備されており、私立幼稚園を含む幼児教育・保育の無償化、私立高校生を対象とする高等学校等就学支援金などがある。私立学校に関わる公費を、学校法人への補助(私学助成)と保護者への給付(無償化・就学支援金)の二つに分けて把握すると、私立学校をめぐる財政の全体像と窓口で扱う制度の位置づけが整理できる。
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