私人委託とは、地方公共団体の歳入の徴収又は収納の事務を、地方自治法施行令の定めにより私人に委託することをいう。
コンビニやスマートフォン決済で税を払えるのは、収納事務を民間に任せる根拠があるからだが、その範囲はどこまで許されるのか——これを画するのが私人委託である。地方自治法第243条は、法律又は政令に特別の定めがある場合を除くほか、公金の徴収若しくは収納又は支出の事務を私人に委託してはならないと定め、私人への委託を原則として禁じる。例外として同法施行令第158条等が、使用料・手数料・賦課金など一定の歳入について徴収又は収納の委託を認める。これに基づき、コンビニ収納や指定代理納付、口座振替の取りまとめといった民間活用が行われる。委託できるのは収納事務であって、賦課決定や滞納処分といった権力的な行為は委託できない点が実務上の線引きとなる。
委託できる事務とできない事務の線引き
地方自治法第243条は公金の徴収・収納・支出の事務の私人委託を原則禁止とし、法律又は政令に特別の定めがある場合に限って認める。これは公金の取扱いに対する団体の責任を確保し、私人による濫用を防ぐ趣旨である。委託が認められるのは、同法施行令第158条が定める使用料・手数料・分担金・加入金・過料・法律で定める使用料等のように、対象が限定された歳入の徴収又は収納の事務に限られる。重要なのは、ここでいう委託の対象はあくまで金銭を受け取り団体へ払い込む収納事務であって、課税標準を決めて税額を確定する賦課決定や、財産を差し押さえる滞納処分のような権力的・処分的な行為は含まれない点である。これらは団体の機関が自ら行うべき公権力の行使であり、私人に委ねることはできない。コンビニ収納や収納代行はこの収納事務委託の枠組みで運用される。
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