ジチテン

社会福祉連携推進法人

読み:しゃかいふくしれんけいすいしんほうじん

意味

社会福祉連携推進法人とは、社会福祉法第125条に基づき、社会福祉法人やNPO法人など社会福祉事業を営む複数の法人を社員として、その業務連携を推進することを目的に所轄庁の認定を受けて設立される一般社団法人である。

規模の小さい社会福祉法人が単独では人材確保や経営基盤の強化に行き詰まるとき、合併によらず法人格を残したまま連携する受け皿として何が使えるか。社会福祉連携推進法人は、2020年改正社会福祉法(2022年4月施行)で創設された制度で、複数の社会福祉法人等が社員となり、災害時の相互支援、福祉人材の確保・育成、設備や物資の共同購入、社員への資金貸付といった連携推進業務を一体的に担う。母体は一般社団法人だが、所轄庁(都道府県知事等)の認定を受けて名称に「社会福祉連携推進法人」を用い、社会福祉法人並みの所轄庁監督に服する。合併や事業譲渡が法人の消滅・統合を伴うのに対し、本法人は各社員の独立性を保ったまま緩やかに結束する点に特徴がある。自治体側では、所轄庁としての認定・指導監督事務、および地域の社会福祉法人の経営基盤強化を後押しする政策手段として関わる。

連携推進業務の範囲

社会福祉法第125条は、社会福祉連携推進法人が担う業務として、地域福祉の推進に係る取組を社員が共同して行うための支援、災害が発生した場合における社員への支援、社員が経営する社会福祉事業の経営方法に関する知識の共有、資金の貸付けその他の社員が社会福祉事業に係る業務を行うのに必要な資金を調達するための支援、社員が経営する社会福祉事業の従事者の確保のための支援および資質向上、社員が経営する社会福祉事業に必要な設備・物資の供給を列挙する。これらは連携推進業務と総称され、認定を受けた目的の範囲に限定される。社員への資金貸付けは社会福祉法人の本来事業では原則認められない行為であり、本法人を介して制度的に可能とした点が実務上の特色である。

社会福祉法人との関係と所轄庁の監督

社会福祉連携推進法人それ自体は社会福祉法人ではなく一般社団法人であり、社会福祉事業を直接経営することはできない。社員の過半数は社会福祉法人でなければならず、議決権の保有割合にも上限が設けられ、特定の社員による支配を防ぐ仕組みがとられている。認定後は社会福祉法人に準じて、所轄庁による報告徴収・立入検査改善命令・認定取消しの対象となり、計算書類の公表など透明性確保の義務も課される。合併(法人の消滅を伴う統合)とは異なり各社員が独立した法人格を保つため、地域の中小規模法人が経営の自主性を維持しつつ連携する選択肢として位置づけられる。

つながりのある用語

ご意見箱(匿名でひとことから投稿できます)