ジチテン

施行期日

読み:せこうきじつ

別名:施行日
意味

施行期日とは、公布された条例・規則・法令の効力が現実に発生し、その適用が始まる日をいう。公布によって成立した法令を、いつから人々を拘束するものとして動かし始めるかを定める時点であり、附則で定めるのが通例である。

条例改正したとき、それを「いつから動かすか」を決めるのが施行期日である。公布は内容を住民に知らせて法令を成立させる行為にとどまり、現実に権利義務を生じさせるには、別に効力が発生する日を定める必要がある。この日が施行期日で、条例・規則では本則の後に置く附則の第1項で「この条例は、令和○年○月○日から施行する」と定めるのが法制執務の基本形である。

施行期日の定め方には型があり、特定の年月日を直接書く方法のほか、「公布の日から施行する」と公布日に一致させる方法、「公布の日から起算して○月を超えない範囲内において規則で定める日から施行する」として具体の期日を規則に委任する方法がある。準備期間が必要な制度では委任方式をとり、後から施行期日を定める規則を出して動かす。施行期日を定め忘れた条例がいつから効力を持つかは解釈上の問題を生むため、附則で必ず明示するのが原則である。

複数の規定で施行の時期を分けたいときは、原則の施行期日を定めたうえで、一部の規定について「ただし、第○条の規定は、○年○月○日から施行する」と例外を置く。施行期日条項の設計は、改正の準備期間・周知期間と、関連する他の制度改正との整合を見て決める。

公布・施行・施行期日の関係

公布は、成立した条例・規則の内容を一般に知らせて、それが住民を拘束しうる状態に置く行為である。これに対し施行は、公布された法令の効力が現実に発生して適用が始まることをいい、施行期日はその施行が始まる日そのものを指す。三者は「公布されて存在する」段階と「施行期日の到来によって効力を生じる」段階を区別する概念で、公布と施行を同日にするか、間に周知・準備期間を置くかは政策判断による。施行期日が公布日より前にさかのぼる遡及適用は、不利益を課す規定では原則として許されず、給付の拡充等に限って慎重に用いられる。施行期日を附則で定めないと、効力発生時点が不明確になり、その間の行為にどの規定が適用されるかという争いを残すため、法制執務では附則第1項での明示が徹底される。

委任方式と段階施行

施行期日を本則・附則で直接の年月日として書ききれない場合、「公布の日から起算して○月を超えない範囲内において規則(規則委任の場合)で定める日から施行する」という委任方式を用いる。システム改修や住民周知に要する期間が確定しない制度改正で多用され、準備が整った段階で施行期日を定める規則を別途公布して効力を発生させる。委任には上限期間を付すのが通例で、無期限の委任は法的安定性を損なうため避けられる。また、一つの改正条例の中で規定ごとに施行の時期を分ける段階施行では、附則で原則の施行期日を定めたうえ、特定の条項について別の期日を定める。経過措置の規定と施行期日条項は一体で設計され、施行前後にまたがる事案にどの規定を適用するかを明確にしておく必要がある。

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