ジチテン

設計書

読み:せっけいしょ

別名:工事設計書
意味

設計書とは、工事や業務の内容を施工種別ごとに数量・単価・金額の形で積み上げ、予定価格の積算根拠を示す発注者側の文書である。

公共工事の予定価格はどの書類から組み立てられるのか。設計書は、設計図書に表れた工事内容を「何を・どれだけ・いくらで」の三要素に分解し、歩掛労務単価市場単価を当てて工事費を積み上げた発注者の積算文書である。直接工事費共通仮設費現場管理費一般管理費といった費目を費目別に集計し、その合計に対して予定価格が決まる。入札では金額欄を伏せた金抜き設計書を業者に交付し、業者は自社の見積りを記入して工事費内訳書として提出する。検査の場面では設計書の数量と現場の出来形を突き合わせて履行を確認し、工事内容が変われば変更設計書を作って変更契約の根拠とする。設計図書が「どう作るか」を定める技術文書の束であるのに対し、設計書は「いくらで積算したか」を示す金額の文書であり、両者は別物である。

設計書と設計図書の違い

設計書と設計図書はいずれも工事内容を表す書類だが、役割が異なる。設計図書は図面・仕様書・現場説明書・質問回答書をまとめた契約の一部であり、施工者が「どこに何をどう作るか」を読み取る技術文書の束である。これに対し設計書は、その工事内容を施工種別ごとに数量と単価で積み上げて工事費を算出した発注者の積算文書であり、原則として契約には含めない。設計書は予定価格の根拠であるため、入札前は予定価格と一体で外部に漏れないよう厳重に管理し、金額欄を空欄にした金抜き設計書だけを入札参加者に交付する。両者を混同すると、契約上の優先順位や開示の可否を誤る。

設計書の構成と積算

設計書は直接工事費・共通仮設費・現場管理費・一般管理費の費目構成をとり、最下層の単価は歩掛と労務単価から積み上げる方式と、市場単価を直接当てる方式がある。数量は工事数量総括表として施工種別ごとに整理され、内訳書の記載数量が設計書の数量と著しく食い違う入札は、積算の妥当性を欠くとして低入札価格調査や失格判断の材料になる。工事の途中で内容が変われば変更設計書を作成し、増減した数量・単価を反映して変更契約金額を確定する。設計書は積算基準の改定や労務単価の改定を反映して更新されるため、入札時点でどの基準年の単価を用いたかが落札率の評価にも影響する。

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