ジチテン

設計金額

読み:せっけいきんがく

意味

設計金額とは、発注者が積算基準に従って設計図書の数量に歩掛・単価を当てはめて算出した、予定価格の基礎となる工事費の額をいう。

発注機関が予定価格を定めるとき、その出発点となる金額は何か。それが設計金額であり、設計図書に基づき積算基準に従って工事費を積み上げた額を指す。担当者は設計数量に歩掛と単価を当てはめて直接工事費から工事価格まで積み上げ、消費税相当額を加えて設計金額を得る。予定価格はこの設計金額を基礎に、取引の実例価格や需給状況を考慮して定められるため、設計金額と予定価格は近い額になるのが通常である。両者を不当に乖離させる行為が歩切りであり、発注者が積算した設計金額を正当な理由なく一律に切り下げて予定価格を低く定めることは、品質確保の促進に関する法律のもとで適正でないとされる。契約担当者が予定価格を設計金額から下げる場合には、積算上の合理的な根拠を示せるかを確かめる必要がある。

算出の手順と予定価格との関係

設計金額は、発注者が設計図書の内容を金額に置き換えた積算結果である。担当者はまず設計図書から工事の数量を拾い出し、これに積算基準が定める歩掛と単価を当てはめて直接工事費を集計し、共通仮設費現場管理費一般管理費等を順に積み上げて工事価格を得る。これに消費税及び地方消費税相当額を加えた額が設計金額である。予定価格はこの設計金額を基礎としつつ、地方自治法施行令に基づき取引の実例価格・需給状況・履行の難易などを考慮して契約担当者が定める。設計金額が積算という技術的作業の結果であるのに対し、予定価格は契約上の上限額として決定する金額であり、両者は近接するが概念上は区別される。予定価格調書には予定価格の額とともにその積算の基礎として設計金額や参考見積が記載される。

歩切りとの関係

設計金額は歩切りの可否を判断する基準点となる。歩切りとは、発注者が積算基準に従って算出した設計金額を、正当な理由なく一律・機械的に切り下げて予定価格を定める行為をいう。設計金額は市場の労務単価や資材価格を反映して積み上げた額であるため、これを根拠なく削ると、必要な経費を賄えない予定価格となり、ダンピングや下請へのしわ寄せ、品質低下を招く。公共工事の品質確保の促進に関する法律は、予定価格を適正に定めることを発注者の責務とし、歩切りを明確に否定している。一方、設計金額の千円未満を切り捨てる端数整理や、最新の取引実態を調査して単価を見直す行為は、市場の実態に即した適正な積算であり歩切りには当たらない。担当者は予定価格を設計金額から下げる場合、その差を積算上の根拠で説明できるかを確かめる必要がある。

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