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石油コンビナート等災害防止法

読み:せきゆこんびなーととうさいがいぼうしほう

別名:石災法
意味

石油コンビナート等災害防止法(石災法)とは、石油・高圧ガスを大量に扱う石油コンビナート地域での災害の発生・拡大を防ぐため、特別防災区域の指定や防災体制を定める法律である(昭和50年法律第84号)。

石油や高圧ガスを大量に貯蔵・処理するコンビナート地域では、ひとたび火災や流出が起きれば隣接する施設へ連鎖し、消防法や高圧ガス保安法といった事業者ごと・施設ごとの規制だけでは地域全体の連鎖災害を抑えきれない。石油コンビナート等災害防止法は、地域を一体としてとらえた横断的な防災規制を加えるために制定された。

一定規模以上の石油・高圧ガスを扱う地区は石油コンビナート等特別防災区域に指定され、区域内の事業者には自衛防災組織の設置や防災規程の作成、特定防災施設等の設置が義務づけられる。都道府県には知事を本部長とする石油コンビナート等防災本部が置かれ、防災計画を策定して区域全体の災害対応を統括する。事業所単位の保安規制と、地域単位の防災体制とを重ねて二重に備える点に、この法律の設計思想が表れている。

既存の保安規制に重ねる「地域」単位の防災

石油コンビナート等災害防止法の特徴は、消防法や高圧ガス保安法による施設・事業所単位の規制とは別の層として、コンビナート地域を一体とした防災規制を加える点にある。コンビナートでは複数事業者の貯蔵タンクやプラントが密集し、一つの事故が隣接施設へ延焼・波及する複合災害の危険が高い。施設ごとの保安基準を満たしていても、事業所の境界をまたぐ連鎖までは個別規制では捉えきれない。そこで石災法は、危険物・高圧ガスの量が一定基準を超える地区を石油コンビナート等特別防災区域に指定し、区域全体に共通の防災体制をかぶせる。所管は消防庁を中心に経済産業省等が関わり、消防・保安の縦割りを地域単位で束ねる役割を果たす。

特別防災区域の防災体制

石油コンビナート等特別防災区域に指定されると、区域内の事業者には複数の義務が生じる。特定事業者は自衛防災組織を設置して要員と防災資機材を備え、防災規程を定めて届け出なければならない。大型化学消防車・流出油等防止堤などの特定防災施設等の設置も求められ、複数事業者が共同で広域共同防災組織を作る場合もある。行政側では、都道府県に知事を本部長とする石油コンビナート等防災本部が常設で置かれ、石油コンビナート等防災計画を作成して区域内の防災を統括し、災害時には応急対策を指揮する。つまり事業者の自衛体制と都道府県の防災本部とが組み合わさり、平時の備えから有事の対応までを区域単位で一貫させる仕組みになっている。

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