ジチテン

生活科

読み:せいかつか

意味

生活科とは、小学校第1学年・第2学年に置かれ、児童が身近な人々・社会・自然と直接かかわる活動を通して自立への基礎を養うことを目標とする教科である。理科と社会を統合する形で平成元年改訂の学習指導要領により新設された。

低学年の児童に理科や社会をそのまま課しても、抽象的な知識として身につかず体験から切り離されてしまう。生活科はこの難しさに応え、教室の外での観察・栽培・飼育・町探検といった具体的な活動そのものを学びの中心に据える。教科書を読み込む座学ではなく、児童が自分の手で対象とかかわり、気づいたことを言葉や絵で表現する過程を重視する点に特徴がある。学習指導要領では「気付き」を質の高いものへ高めることが繰り返し求められ、単なる体験で終わらせない指導が課題となる。小学校入学直後のスタートカリキュラムでは、この生活科を中心に各教科を関連づけて編成することが多い。第3学年からは理科と社会に分かれるため、生活科はこの両教科への橋渡しの役割も担う。

理科・社会を統合した新設教科という出自

生活科は、昭和の小学校低学年に置かれていた理科と社会を廃し、両者を統合する形で平成元年(1989年)告示の学習指導要領で新設された。背景には、発達段階上まだ抽象的な思考が十分でない低学年児童にとって、教科として分化した理科・社会が体験から遊離していたという反省がある。学校教育法施行規則別表第一でも第1・第2学年には理科・社会が置かれず、生活科がその時間に充てられる。このため低学年の教育課程編成では、生活科を体験活動の核として国語・音楽・図画工作などと関連づける「合科的・関連的な指導」が前提となる。

「気付き」を学びへ高める指導の難しさ

生活科の学習指導要領は、活動や体験を通して得た「気付き」を質の高いものへと高めることを繰り返し求める。ここが実務上もっとも難しい関節である。町探検や栽培をさせるだけでは活動が活動のまま終わり、児童の思考や次の学びへつながらないためである。教師は、児童が気づいたことを言葉・絵・動作で表現させ、友達と伝え合わせることで気付きを自覚化・関連づけさせる必要がある。第3学年で理科・社会へ分化することを見据え、生活科での体験と気付きを後続教科の素地としてどう接続するかも、低学年担任が抱える具体的な論点である。

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