政治資金収支報告書とは、政治資金規正法に基づき、政党や政治団体が毎年の収入・支出・資産の状況を記載して総務大臣または都道府県の選挙管理委員会に提出する報告書である。
政党や後援会のカネの出入りは、誰が、どの様式で、どこへ出して公開されるのか。政治資金収支報告書は、政治団体が前年分の収入・支出・資産を記載し、毎年定められた期限までに提出する書面で、政治資金規正法が会計責任者に作成と提出を義務づけている。提出先は、活動範囲が複数都道府県にまたがる団体や国会議員関係政治団体は総務大臣、それ以外は主たる事務所のある都道府県の選挙管理委員会に分かれる。一定額を超える寄附や支出は、相手方の氏名や金額を明細として記載しなければならず、提出された報告書は要旨が公報で公表され、一定期間は誰でも閲覧・写しの交付を求められる。会計責任者が虚偽の記入をしたり、提出を怠ったりした場合には罰則の対象となり、公民権の停止に至ることもある。選挙運動の収支を選挙後に一度だけ報告する選挙運動費用収支報告書とは、根拠法も提出の周期も異なる別個の書面である。
提出先と公開の仕組み
政治資金収支報告書の提出先は、団体の性格によって分かれる。二以上の都道府県にわたって活動する政治団体や、国会議員に係る政治団体(国会議員関係政治団体)は総務大臣に、それ以外の団体は主たる事務所が所在する都道府県の選挙管理委員会に提出する。提出された報告書は、総務大臣分は官報、都道府県分は都道府県の公報でその要旨が公表され、公表の日から三年間は一般の閲覧と写しの交付の請求に応じることとされている。近年は総務省や一部の都道府県でインターネットによる公表も進み、有権者や報道機関が政治資金の流れを検証する基礎資料となっている。
記載義務と罰則
政治資金規正法は、収入については一件あたり五万円を超える寄附などについて、寄附者の氏名・住所・職業と金額・年月日を明細として記載することを求め、支出についても一件あたり一定額を超えるものの明細記載を義務づけている。これにより、誰から資金を得て何に使ったかが追跡できる仕組みになっている。会計責任者が報告書を提出しなかったり、虚偽の記入をしたりした場合には、禁錮または罰金が科され、刑が確定すると公職選挙法の規定により公民権が停止される。記載の不備や不記載は政治不信の引き金になりやすく、訂正や再発防止が繰り返し議論の対象となってきた。
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