ジチテン

設置者負担主義

読み:せっちしゃふたんしゅぎ

別名:設置者負担
意味

設置者負担主義とは、学校教育法第5条に基づき、学校を設置した者がその学校の管理を行い、設置に要する経費を負担するという原則をいう。

公立小中学校の校舎の修繕費や教材費、教職員の人件費は誰が負担するのか。学校教育法第5条は「学校の設置者は、その設置する学校を管理し、法令に特別の定のある場合を除いては、その学校の経費を負担する」と定め、管理と経費負担を設置者に一元化している。これを設置者負担主義と呼ぶ。市区町村が設置する公立小中学校なら、原則として経費は設置者である市区町村が負う。ただし「法令に特別の定のある場合」という例外が置かれており、最大の例外が市町村立小中学校の教職員給与を都道府県が負担する県費負担教職員の仕組みである。どの費目が設置者負担の原則どおりで、どこに国や都道府県による負担の例外があるのかを切り分けることが、学校に関する予算編成や費用負担の協議の前提になる。

原則と例外の構造

学校教育法第5条が定める設置者負担主義は、学校の管理権と経費負担を設置者に結びつける原則である。公立小中学校では市区町村が設置者となり、校舎の建設・維持、光熱水費、教材・備品の整備といった学校運営の経費を市区町村が負担する。条文が「法令に特別の定のある場合を除いては」と留保を置いているとおり、この原則には法令による例外が組み込まれている。最大の例外が、市町村立学校職員給与負担法に基づき市区町村立小中学校等の教職員給与を都道府県が負担する県費負担教職員の仕組みであり、さらにその給与費の一部を国が負担する義務教育費国庫負担金が重なる。つまり義務教育の人件費は、設置者である市区町村ではなく都道府県と国が支える二段構えの例外になっている。

費用負担協議の実務での意味

設置者負担の原則は、市区町村が学校に関する経費をどこまで負うかの出発点になる。教職員給与のように県費・国費で賄われる費目がある一方、学校給食の調理員人件費や施設設備は設置者である市区町村が負担するなど、費目ごとに負担者が分かれる。保護者から徴収する学校給食費や教材費といった学校徴収金との線引きも、どこまでが設置者負担でどこからが私費負担かという問題として現れる。国庫補助の対象となる施設整備では補助率や対象範囲が定められ、残りを設置者が負担する。費用負担の協議や予算要求では、ある費目が設置者負担の原則どおりなのか、県費・国費・補助金・私費のいずれの例外に当たるのかを条文と制度で確かめることが欠かせない。

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