産業廃棄物処理業とは、廃棄物処理法に基づき、産業廃棄物の収集運搬または処分を業として行うために都道府県知事等の許可を受けた事業である。
排出事業者が産業廃棄物の処理を外部に委託するとき、委託先が正規の許可を持つかを確かめる場面で必ず登場するのがこの許可である。産業廃棄物処理業は、産業廃棄物の収集運搬・処分を業として行う事業で、都道府県知事または政令市長の許可を要する。市町村長が許可権者となる一般廃棄物処理業と異なり、産業廃棄物は広域に動くため、許可・監督は都道府県・政令市が担う。
許可は収集運搬業と処分業に分かれ、爆発性や毒性をもつ特別管理産業廃棄物を扱う場合はさらに別の許可を要する。排出事業者は、許可の範囲(品目・区域)に合った業者に委託しなければ委託基準違反となり、排出事業者責任を問われる。担当する都道府県・政令市は、許可審査だけでなく、立入検査やマニフェストの確認によって不法投棄や不適正処理を監視する。優良な業者を見える化する優良産廃処理業者認定制度も、この許可制度の上に設けられた仕組みである。
都道府県知事等の許可と業の区分
廃棄物処理法第14条は、産業廃棄物の収集運搬または処分を業として行おうとする者は、都道府県知事(政令市の区域では政令市長)の許可を受けなければならないと定める。許可は収集運搬業と処分業に分かれ、いずれも5年ごと(優良認定業者は7年ごと)の更新を要する。一般廃棄物処理業の許可権者が市町村長であるのに対し、産業廃棄物処理業は都道府県知事・政令市長が許可権者となる。産業廃棄物は排出事業者の事業活動に伴って広域に発生・移動するため、市町村単位ではなく、より広域の都道府県・政令市が許可と監督を担う建て付けになっている。爆発性・毒性・感染性をもつ特別管理産業廃棄物を扱う場合は、第14条の4に基づく特別管理産業廃棄物処理業の許可を別途要する。
委託基準と排出事業者責任との関係
産業廃棄物処理業の許可制度は、排出事業者責任と一体で機能する。排出事業者が産業廃棄物の処理を委託する際は、廃棄物処理法施行令第6条の2の委託基準により、委託先が当該産業廃棄物の処理について許可を受けた業者であること、許可の範囲(取り扱う品目・区域)が委託内容に適合することなどを確認しなければならない。無許可業者や許可の範囲外の業者に委託すれば委託基準違反となり、不法投棄等が生じた場合に排出事業者も措置命令の対象となりうる。都道府県・政令市は、許可審査・立入検査・産業廃棄物管理票(マニフェスト)の確認によって処理の適正を監視し、優良な業者を認定する優良産廃処理業者認定制度で許可更新期間の延長などの優遇を設けている。
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