歳入歳出予算とは、地方自治法第215条第1号が予算の内容の筆頭に掲げる、一会計年度における歳入と歳出の見積りを款・項に区分して計上したものをいう。
予算書を開いて最初に確かめるのは、どの款・項にいくら計上され、議会の議決はどの単位で効力を持つのかという点である。歳入歳出予算はその核心であり、地方自治法第215条が定める予算の7つの内容(歳入歳出予算・継続費・繰越明許費・債務負担行為・地方債・一時借入金の最高額・歳出予算の各項の経費の金額の流用)の第一に置かれる。歳入は性質に従って款・項に、歳出は目的に従って款・項に区分し、議会の議決の対象は款・項までである(目・節は執行上の区分で議決対象外)。歳出予算の各項の経費を款・項の区分を超えて使うには流用や予備費の充用といった手続を要し、その制約はこの区分に由来する。当初予算・補正予算・暫定予算はいずれもこの歳入歳出予算を中身として編成され、執行段階では予算現額として管理される。
款・項と目・節の違い
歳入歳出予算は款・項・目・節の4段階で区分されるが、議会の議決の効力が及ぶのは款と項までである。款は最も大きな区分(歳出では議会費・総務費・民生費などの目的別の大分類)、項はその内訳で、この款・項を予算科目のうち「議決科目」と呼ぶ。これに対し目・節は執行上の区分(執行科目)であり、長の裁量で組み替えできる。歳出予算の各項の経費を款・項を超えて使うには流用の議決上の根拠(地方自治法第220条第2項ただし書による予算で定めた流用、または同一款内の項の流用)が必要で、この制約は歳入歳出予算の区分そのものに根ざす。決算では同じ款・項の区分で歳入歳出決算事項別明細書が調製され、予算と決算が同じ科目体系で対照できる。
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