ジチテン

旅行命令簿

読み:りょこうめいれいぼ

別名:出張命令簿
意味

旅行命令簿とは、職員に対して発せられた出張等の旅行命令の内容(用務・行程・期間など)を記録し、旅費の支給と精算の根拠とするための帳票である。

出張に行った職員へなぜ旅費を払えるのか、その根拠を残すのが旅行命令簿である。旅費は職員が私的に立て替えた費用の弁償ではなく、任命権者が職務として旅行を命じたことに対して支給される。そのため旅費条例は、旅行を命じる権限者が旅行命令を発し、その内容を旅行命令簿に記載することを支給の前提に置く。記載するのは用務(出張の目的)、出発地と目的地、経路、期間、交通手段や宿泊の有無などで、これに基づいて鉄道賃・日当・宿泊料といった旅費が計算される。命令の内容に変更が生じた場合や、悪天候・用務の都合で行程が変わった場合は、変更命令としてその旨を記載し、実際に要した費用との突き合わせ(精算)を行う。出張命令簿とも呼ばれ、旅行命令と旅行依頼(部内の者以外に依頼する場合)を区別して扱う。電子決裁・旅費システムの普及で、命令の起案から旅費計算・精算までを一連の電子記録で処理する団体が増えているが、命令なくして旅費なしという原則は変わらない。

旅費支給の根拠としての機能

旅行命令簿は、旅費が「職務として命じられた旅行」に対して支給されるという旅費制度の根幹を担保する帳票である。地方公務員の旅費は各団体の旅費条例に基づき、任命権者またはその委任を受けた者が発する旅行命令によって初めて支給の根拠が生まれる。旅行命令簿には、誰に・いつからいつまで・どこへ・何のために旅行を命じたかと、想定される経路や交通手段が記載され、これが旅費の概算額の算定根拠になる。出張後は、実際の行程や要した費用と命令内容を照合して精算し、命令と異なる経路をとった場合や用務が早く終わった場合には旅費の額が調整される。会計検査や監査では、旅行命令簿の記載と復命書・領収書等の証拠書類との整合が確認されるため、命令の事前性(出張前に命令が発せられていること)と記載の正確さが重要になる。命令なくして支給された旅費は不適正な支出として返還を求められうる。

つながりのある用語

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