旅行業務取扱管理者とは、旅行業法に基づき、旅行業の営業所ごとに選任が義務付けられる取引の管理・監督者をいう。
自治体や観光地域づくり法人(DMO)が着地型旅行商品を自ら販売しようとするとき、必ず突き当たるのが旅行業務取扱管理者の選任である。旅行業法は、旅行業・旅行業者代理業の営業所ごとに、取引の公正・取引条件の明確化・旅行の安全確保のため、国家試験に合格した旅行業務取扱管理者を1名以上選任することを義務付けている。管理者は契約内容の説明や書面交付、苦情処理、料金の掲示などが適正に行われるよう監督する。資格には海外も扱える総合、国内のみの国内、地域限定の3区分があり、扱う業務範囲に応じて必要な資格区分が変わる。観光まちづくりで旅行業登録を取る際の人的要件として、自治体担当者が押さえておくべき要点である。
選任義務と業務
旅行業務取扱管理者は旅行業法が定める必置資格である。旅行業者・旅行業者代理業者は、営業所ごとに1名以上(一定規模以上の営業所では複数)の旅行業務取扱管理者を選任しなければならず、選任を欠くと新たな契約を結べない。管理者の職務は、旅行に関する取引の管理・監督であり、具体的には取引条件の説明、契約書面・旅程の交付、広告の表示、料金の掲示、旅行の安全確保、苦情処理などが法令どおり行われるよう統括する。営業所の従業員に対する指導・教育もその役割に含まれ、旅行者保護の要として位置づけられる。
資格区分と着地型観光での実務
旅行業務取扱管理者の国家試験は、扱える旅行の範囲に応じて区分される。海外・国内の双方を扱える総合旅行業務取扱管理者、国内旅行のみを扱える国内旅行業務取扱管理者に加え、特定地域の国内旅行に限る地域限定旅行業務取扱管理者がある。観光地域づくり法人や地域の事業者が着地型旅行商品を造成・販売する際は、第3種旅行業や地域限定旅行業の登録が必要となり、その人的要件として該当区分の管理者を選任しなければならない。地域限定の区分は試験範囲が限られ取得しやすいため、人材の乏しい地域で着地型観光の担い手を確保する手段となる。
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