ジチテン

利用目的

読み:りようもくてき

意味

利用目的とは、個人情報保護法上、個人情報を取り扱う者が個人情報を取得するにあたってできる限り特定しなければならない、その情報を何に使うのかという目的をいう。特定した利用目的の範囲を超えて個人情報を扱うこと(目的外利用)は原則禁止される。

窓口で集めた住民の情報を、本来の手続とは別の用途に回してよいか――この判断の起点になるのが、あらかじめ特定した利用目的である。個人情報保護法は、個人情報を取得する時点でその利用目的をできる限り特定するよう求め(利用目的の特定)、特定した目的の範囲内でしか取り扱えないという枠をはめる。目的を曖昧なまま集めて後から使い回すことを防ぎ、本人が「自分の情報が何に使われるか」を予見できるようにするための基本原則である。取得後は原則として本人への通知または公表が必要で、目的を変更する場合も当初の目的と関連性を有する範囲に限られる。これを超える利用(目的外利用)は、本人同意・法令に基づく場合・人の生命身体財産の保護など限られた例外を除いて認められない。行政機関では、保有個人情報の利用・提供の制限として同様の規律が置かれ、自治体の窓口対応や台帳管理の場面で日常的に問われる。

特定・通知公表・目的内利用という三段の縛り

利用目的をめぐる規律は、取得時の「特定」、取得後の「通知・公表」、利用段階の「目的内利用」という三段で個人情報の取扱いを縛る。まず特定では、「事業活動に用いるため」のような抽象的な書き方では足りず、本人が自分の情報の使われ方を合理的に予見できる程度まで具体化しなければならない(利用目的の特定)。次に、取得したら原則として速やかに本人へ通知するか、あらかじめ公表しておく必要がある。そして利用段階では、特定した目的の達成に必要な範囲を超えて扱ってはならない。利用目的を事後に変更できるのは、変更前の目的と関連性を有すると合理的に認められる範囲に限られ、これを外れる変更は本人同意がなければできない。

目的外利用が許される例外

特定した利用目的の範囲を超える取扱い(目的外利用)は原則禁止だが、個人情報保護法は限られた例外を定める。本人の同意がある場合、法令に基づく場合、人の生命・身体・財産の保護に必要で本人同意を得るのが困難な場合、公衆衛生・児童の健全育成に特に必要な場合、国の機関等への協力が必要で同意取得が事務に支障を及ぼす場合などである。自治体実務では、課税・福祉・防災といった部門間で住民情報を融通する場面でこの例外該当性が問われやすく、安易に「行政内部だから」と目的外で回すことは認められない。庁内での目的外利用や外部提供は、根拠となる例外類型を個別に確認したうえで判断する必要がある。

つながりのある用語

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