プロフェッショナル人材事業とは、地方の中小企業に大都市圏の専門人材を還流させるため、内閣府が各道府県に戦略拠点を置き、企業の経営課題の掘り起こしと民間人材ビジネスへの取次ぎを行う事業をいう。
地方の中小企業は、新事業や販路開拓に挑もうとしても、それを担える経営幹部や専門人材が社内にいないという壁を抱えやすい。一方、大都市圏には地方で力を発揮したい専門人材が存在するが、両者をつなぐ回路は細い。この需給をつなぐため、内閣府は2015年度から各道府県にプロフェッショナル人材戦略拠点を設置している。拠点に置かれたマネージャーが企業を訪問して「攻めの経営」への転換を促し、潜在的な人材ニーズを掘り起こしたうえで、民間の人材紹介会社へ取り次ぐ仕組みである。常勤の転職に限らず、副業・兼業による関わりも対象とし、関係人口の創出にもつながる。事業承継や経営革新の局面で、外部人材の登用を後押しする入口として活用される。
仕組みと「攻めの経営」への誘導
プロフェッショナル人材事業は、内閣府が各道府県に委託して設置するプロフェッショナル人材戦略拠点を中核とする。拠点のマネージャーは中小企業を訪問し、現状維持にとどまる経営から新事業・販路開拓・生産性向上へ向かう「攻めの経営」への転換を働きかける。そのうえで、経営幹部・技術者・デジタル人材といった具体的な人材ニーズを引き出し、自ら人材を紹介するのではなく民間の人材ビジネス事業者へ取り次ぐ。拠点が需要を掘り起こし、マッチングは民間が担うという役割分担により、地域の人材紹介市場そのものを育てる狙いがある。
副業・兼業人材と関係人口
制度の対象は常勤での転職に限られず、副業・兼業による都市部人材の関わりを含む。フルタイムの移住を伴わずに専門性を地方企業へ提供する形は、企業にとって採用の負担が軽く、人材にとっても踏み出しやすい。こうした関わりは、定住でも一時的な交流でもない継続的な関係を地域と結ぶ関係人口の創出につながると位置づけられる。事業承継・引継ぎ支援センターや認定経営革新等支援機関による経営支援と組み合わせ、後継者難や経営課題を外部人材の登用で補う入口として運用される。
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