PPAモデル(電力購入契約方式)とは、発電事業者が需要家の敷地などに太陽光発電設備を初期費用負担なしで設置・保有し、発電した電気を需要家が電気料金として支払って利用する契約方式である。
自治体が公共施設に太陽光発電を導入したいが初期投資の予算が確保できないとき、どのような手法があるのか。PPAはPower Purchase Agreement(電力購入契約)の略で、事業者が施設の屋根や敷地に発電設備を設置・所有し、需要家である自治体は発電された電気を使った分だけ電気料金として支払う。設備の初期費用や維持管理は事業者が負い、自治体は自前で設備を買わずに再エネ電気を利用できるため、財政負担を抑えながら脱炭素を進める手法として注目されている。設備が需要家の敷地内にあるオンサイトPPAと、別の場所の発電設備から送電網を介して電気を供給するオフサイトPPAがある。契約期間の終了後に設備を譲り受けられる場合もある。公共施設のリスクや契約年数の長さ、電気料金単価の設定といった論点を整理して導入する必要があり、地域の事業者や金融機関と連携した地域内での資金循環の手段としても位置づけられている。
オンサイトとオフサイトの違い
PPAモデルは、発電設備の置き場所によって大きく二つに分かれる。オンサイトPPAは、需要家である自治体の施設の屋根や敷地内に事業者が設備を設置し、そこで発電した電気をその施設で消費する方式で、送電網を介さないため賦課金や送配電に係る料金の一部がかからず、自家消費に近い形になる。一方オフサイトPPAは、別の場所にある発電設備から送電網を介して電気を供給する方式で、施設に設置の余地がない場合でも再エネ電気を調達できるが、託送料金や賦課金の扱いが異なる。いずれも需要家は設備を保有せず、初期費用と保守を事業者が負担する点が共通する。設備の所有形態や契約年数、契約終了後に設備を無償で譲り受けられるかどうかは契約により異なり、導入時に整理すべき論点となる。
自治体導入の論点と関連手法
自治体がPPAモデルで公共施設に太陽光発電を導入する場合、長期にわたる契約(おおむね15年から20年)を結ぶため、契約期間中の施設の改修・解体予定や、電気料金単価が市場価格や自前設置と比べて有利かどうかを見極める必要がある。設備が公共施設に設置されることに伴う使用許可や財産管理上の整理、契約終了後の設備の取り扱いも検討課題となる。再エネ導入の手法としては、自治体が補助金等で設備を自ら設置・保有する方式や、売電を前提としたFIT・FIP制度の活用もあり、自家消費を主眼とするPPAとは目的や収支構造が異なる。脱炭素先行地域の取り組みでは、地域の事業者や地元金融機関が出資する形でPPA事業を組成し、再エネ導入と地域内での資金・エネルギーの循環を同時に図る例もみられる。
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