ジチテン

納税管理人

読み:のうぜいかんりにん

意味

納税管理人とは、納税義務者が当該地方団体の区域内に住所・居所・事務所等を有しない場合等に、その者に代わって申告・納付・還付金の受領その他の納税に関する事項を処理させるため、納税義務者が定めて地方団体の長に申告する者をいう。

所有者が遠方に転居した、あるいは海外に居住している固定資産税納税義務者について、納税通知書送達先や納付の窓口をどう確保するかは課税課の実務でしばしば問題になる。この場合に用いられるのが納税管理人の制度で、納税義務者が区域内に納税に関する事務を処理する者を定め、長へ申告することで、納税通知書の受領や納付を納税管理人が行えるようにする。地方税法は固定資産税・住民税等について納税管理人の申告義務を定め、申告がない場合に長が納税管理人を指定できる規定や、申告をしない者への過料の定めを置く。納税管理人は納税義務者に代わって事務を処理するにすぎず、納税義務そのものを負うわけではない点で連帯納税義務者や第二次納税義務者とは性格が異なる。実務では所有者不明土地・空き家の課税で送達先の確保が課題となり、納税管理人の申告勧奨や指定が用いられる。

申告義務と長による指定

地方税法は、固定資産税(第355条)や個人住民税(第300条)等の税目について、納税義務者が当該団体内に住所等を有しないときは納税管理人を定めて申告すべき旨を定めている。納税義務者が申告すべき納税管理人について申告をしない場合、市町村長は当該団体内に住所等を有する者のうちから納税管理人を指定することができ、また正当な理由なく申告をしない者には過料を科しうる。これにより、納税義務者が遠隔地・国外にいても納税通知書の送達先と納付の処理者を確保し、賦課徴収の実効性を保つ仕組みとなっている。

納税義務者本人との関係

納税管理人は、あくまで納税義務者の納税に関する事項を代わって処理する者であり、自らが税を負担する義務を負うものではない。この点で、同一の納税義務について複数人が連帯して全額の納付義務を負う連帯納税義務者や、主たる納税者が滞納した場合に補充的に納付義務を負う第二次納税義務者とは法的性格が異なる。納税管理人を介して送達された納税通知書は本人に送達されたものとして扱われ、納期限督促滞納処分といったその後の手続も本人を名宛人として進む。所有者不明土地等への課税では、相続人や占有者を納税管理人に近い立場で把握する実務上の工夫が課題となっている。

つながりのある用語

ご意見箱(匿名でひとことから投稿できます)