ジチテン

宅地造成及び特定盛土等規制法

読み:たくちぞうせいおよびとくていもりどとうきせいほう

別名:盛土規制法別名:宅地造成等規制法
意味

宅地造成及び特定盛土等規制法(盛土規制法)とは、土地の用途を問わず危険な盛土等を全国一律の基準で包括的に規制する法律をいう(令和4年法律第55号)。

崩落の危険がある盛土をどの法律で止められるか。盛土規制法は、令和3年の熱海市の盛土崩落災害を受けて、従来の宅地造成等規制法を抜本的に改正し令和5年に施行された法律である。改正前は宅地造成に伴う崖崩れ等の防止が主眼で、農地や森林への盛土、残土処分目的の盛土は規制の網から漏れがちであった。盛土規制法は、宅地・農地・森林などの用途を問わず、危険を及ぼしうる盛土・切土・土石の堆積を一律に対象とし、都道府県知事等が崩落のおそれが大きい区域を宅地造成等工事規制区域特定盛土等規制区域に指定して、区域内の工事に許可を義務づける。許可を受けた工事には中間検査定期報告が課され、無許可や基準違反には是正命令罰則が及ぶ。土地の所有者・管理者には安全な状態を保つ管理責任が課され、災害防止の責任の所在を明確にした点も特徴である。

熱海土石流災害を契機とした包括規制への転換

令和3年7月に静岡県熱海市で発生した盛土の崩落による土石流災害は、規制の隙間を浮き彫りにした。従来の宅地造成等規制法は宅地の造成に伴う崖崩れ防止が目的で、農地・森林への盛土や残土処分のための盛土は規制対象になりにくく、所管も宅地・農地・森林で分かれていた。これを受けた令和4年の法改正で名称が宅地造成及び特定盛土等規制法(盛土規制法)に改められ、令和5年5月に施行された。改正後は土地の用途にかかわらず危険な盛土・切土・土石の堆積を一律に規制対象とし、都道府県知事等が区域を指定して工事を許可制とする仕組みに転換した。

二つの規制区域と許可・検査の仕組み

盛土規制法は、崩落により周辺へ被害を及ぼしうる範囲を二種類の区域として指定する。市街地や集落の周辺など人家等に被害が及びうる区域は宅地造成等工事規制区域、それ以外で大規模な盛土等により被害が及びうる区域は特定盛土等規制区域である。区域内で一定規模を超える盛土・切土・土石の堆積を行うには都道府県知事等の許可が必要で、工事の計画が技術的基準に適合してはじめて許可される。許可後は施工状況の中間検査、工事完了時の完了検査、堆積については定期報告を課し、技術的基準への適合を担保する。無許可や基準違反には是正命令や罰則が及ぶ。既存の盛土についても所有者等に安全管理の責任が課される。

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