意味
戻出とは、いったん支出した経費を誤払や過渡しなどの理由で返納させる際、その返納金を当該支出した歳出科目に戻し入れる会計処理をいう。
誤って多く支払った委託料や、概算払の精算で生じた戻りを、雑入として歳入に受けるべきか元の歳出に戻すべきか——会計担当が迷う場面で問われるのが戻出である。地方自治法施行令第159条は、支出した経費の誤払金・過渡金の返納金は、その経費を支出した歳出科目へ戻し入れると定める。これにより当該年度の歳出額が減算され、決算上は当初から正しい額を支出したのと同じ結果になる。ただし戻入れができるのは同一年度内に限られ、出納整理期間を過ぎて翌年度に返納が生じた場合は歳出には戻せず、過年度収入として歳入に受ける。実務では、戻出か雑入かの判断を誤ると歳出決算額が過大に計上され、決算統計や各種財政指標の数値がずれるため、返納の原因と時期を確認したうえで処理する。
戻出ができる範囲と時期
地方自治法施行令第159条が戻出の対象とするのは、支出した経費の誤払金及び過渡金の返納金である。誤払金は本来支払う必要がなかった額、過渡金は正当な額を超えて渡した額を指す。これらの返納金に限り、支出した歳出科目へ戻し入れることができる。重要なのは時期の制約で、戻入れは当該経費を支出した会計年度内に限られ、その年度の出納が閉鎖されると以後は戻せない。出納整理期間(翌年度の4月1日から5月31日まで)内に前年度分として処理する場合は前年度の歳出に戻せるが、それを過ぎて返納が生じたときは歳出には戻入れできず、諸収入の過年度収入として歳入に受け入れる。原因の確認を怠り安易に雑入で受けると、歳出決算額が実態より過大になる。
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