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まち・ひと・しごと創生法

読み:まちひとしごとそうせいほう

意味

まち・ひと・しごと創生法とは、人口減少と東京圏への一極集中の是正を目的に、国と地方公共団体が人口の将来展望と総合戦略を策定して地方創生に取り組むことを定めた法律である(平成26年法律第136号)。

人口減少という構造的な課題に、国と市町村はどのような役割分担で取り組むのか。まち・ひと・しごと創生法は、この問いに対し、国が長期ビジョンと総合戦略を定め、地方公共団体がそれを勘案して地方版総合戦略を策定するという二層の枠組みを法定した、地方創生の根拠法である。国はまち・ひと・しごと創生総合戦略を閣議決定し、都道府県・市区町村はこれを勘案して地方版総合戦略の策定に努めるものとされる。法は人口の現状と将来を分析する人口ビジョンの作成を求め、これと総合戦略を一体で運用させる。地方創生関連の交付金もこの法律を根拠に措置されるため、自治体の創生施策の計画・財源の双方を貫く土台となる。現在は後継のデジタル田園都市国家構想へと政策の重点が移っているが、計画策定や交付金の法的根拠としての位置づけは引き続き本法に置かれている。

国の総合戦略と地方版総合戦略の二層構造

まち・ひと・しごと創生法の骨格は、国と地方が役割を分担して総合戦略を策定する二層の仕組みにある。国は法第8条に基づきまち・ひと・しごと創生総合戦略を定め、人口の現状と将来展望を示す長期ビジョンとあわせて閣議決定する。これを受けて都道府県・市区町村は、法第9条・第10条により、国の総合戦略を勘案して地方版総合戦略を定めるよう努めるものとされる。地方版総合戦略は地方人口ビジョンとセットで作り、施策ごとに数値目標と重要業績評価指標(KPI)を設定して効果検証を回す設計が求められた。国が一律に押し付けるのではなく、地方が自らの分析に基づいて戦略を組み立てる建て付けである点が、従来の縦割りの地域振興施策と区別される。

地方創生交付金の法的根拠としての役割

まち・ひと・しごと創生法は、地方創生に充てる国の交付金の根拠法でもある。地方版総合戦略に位置づけられた事業を国が交付金で後押しする構造で、地方創生推進交付金などを経て、現在はデジタル田園都市国家構想交付金が同じ系譜の財源として措置されている。交付金が地方版総合戦略への事業の位置づけを要件とするため、本法に基づく計画策定が財源確保の前提として機能する。政策の看板が地方創生からデジタル田園都市国家構想へ移った後も、計画策定義務や交付金の根拠といった法的枠組みは本法に残されており、構想は本法の枠組みの上で運用される国の戦略という関係にある。施策の名称変更と法的根拠の所在を切り分けて理解することが、実務上の混乱を避ける鍵となる。

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