ジチテン

ロジックモデル

読み:ろじっくもでる

別名:論理モデル
意味

ロジックモデル(論理モデル)とは、政策や事業について、投入する資源から最終的な成果に至るまでの因果の道筋を、資源・活動・産出・成果の段階に分けて図式化したものをいう。

事業を始めるとき、その活動が本当に狙った成果を生むのか、論理の飛躍はないか。ロジックモデルは、この問いに答えるために、税や人員といった投入(インプット)から、研修の実施などの活動、参加人数などの産出(アウトプット)、そして住民の行動変容や状態改善といった成果(アウトカム)までを一本の因果連鎖として描く道具である。

EBPMの実践において、ロジックモデルは政策の論理構造を可視化する中核的な手法とされる。各段階の間に「これをやればこうなる」という仮説を置くことで、どこに根拠(エビデンス)が必要か、どの指標で効果を測るかが明確になる。アウトカムに対応づけてKPIを設定する作業も、このモデルがあって初めて筋が通る。

総務省自治体向けの研修や手引でロジックモデルの活用を促しており、行政評価総合計画の指標設定の場面で用いられる。作成にあたっては、産出を成果と取り違えない(研修を何回開いたかは活動・産出であって成果ではない)こと、外部要因の影響を意識することが要点となる。図にすること自体が目的化し、根拠の検証を伴わない形だけのモデルに終わる失敗も指摘される。

4段階の構造とアウトプット・アウトカムの区別

ロジックモデルは①インプット(投入する予算・人員・資源)、②アクティビティ(実施する事業・活動)、③アウトプット(活動の直接的な産出物・実施量)、④アウトカム(活動がもたらす成果・状態変化)の4段階で因果を整理する。アウトカムはさらに初期・中間・最終に分けることが多い。実務で最も誤りやすいのがアウトプットとアウトカムの混同であり、「研修を10回開催した」「パンフレットを5千部配布した」は活動量・産出物であってアウトカムではない。「研修受講者の知識が向上した」「対象者の行動が変わった」という状態変化こそがアウトカムであり、政策が真に問われるのはこの段階の指標である。

EBPM・行政評価における位置づけ

ロジックモデルはEBPMを実践する際の出発点に位置づけられる。投入から成果までの因果仮説を明示することで、どの段階にどのような根拠が必要か、効果検証をどの指標で行うかが特定でき、行政評価のアウトカム指標やKPIの設定根拠となる。総務省は自治体の政策形成支援として研修や手引でロジックモデルの作成を促しており、総合計画・個別計画の指標設計や予算要求の説明資料としても用いられる。一方で、図式化が自己目的化して根拠の検証を伴わない形骸化、外部要因を考慮しないまま成果を事業の効果と断定する帰属の誤りが課題として指摘され、作成後に実績データで仮説を検証し改善する運用が要点となる。

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