ジチテン

供託物没収点

読み:きょうたくぶつぼっしゅうてん

別名:没収点
意味

供託物没収点とは、公職選挙法において、候補者の得票がこれに達しない場合に供託した金銭等が没収される基準となる得票数をいい、有効投票の総数に選挙の種類ごとに定められた割合を乗じて算出される。

立候補時に預けた供託金は、どれだけ票を取れば戻ってくるのか。公職選挙法は、候補者の得票が一定の基準に達しないと供託物を没収すると定めており、その境界となる得票数が供託物没収点である。供託物没収点は、有効投票の総数に選挙の種類ごとに定められた割合を乗じて求められ、得票がこの点に満たなかった候補者の供託金は国または地方公共団体に帰属する。これは泡沫候補の濫立を抑える趣旨の制度で、当選人となるための法定得票数とは目的も数値も異なる別個の基準である。実務では、開票結果が確定した段階で候補者ごとの得票と供託物没収点を照らし、供託金の返還または没収を処理するため、選挙管理委員会と立候補者の双方にとって開票後の事務処理上の重要な数値となる。

算出方法と選挙ごとの割合

供託物没収点は、有効投票の総数に選挙の種類に応じた一定割合を乗じて算出される。乗じる割合は選挙の種類や定数の有無によって異なり、たとえば小選挙区のように一人を選ぶ選挙と、定数が複数ある選挙とで基準の立て方が変わる。定数のある選挙では、有効投票総数を定数で除した数にさらに一定割合を乗じるなど、定数を考慮した式が用いられる。得票がこの没収点に達しなかった候補者は、立候補の際に供託した金銭等を返還されず、これが国または地方公共団体に帰属する。割合や算式は公職選挙法に定められており、開票確定後に各候補者の得票と没収点を比較して返還・没収を確定するため、選挙管理委員会の開票事務の最終段階に位置づけられる。

法定得票数との違い

供託物没収点は、当選人となるために必要な法定得票数としばしば混同されるが、両者は目的も数値も異なる別個の基準である。法定得票数は、候補者が当選人となるために最低限獲得しなければならない得票数で、これに達する者がいなければ当選人が定まらず再選挙となる。一方、供託物没収点は供託した金銭等が返還されるか没収されるかを分ける基準であり、当選・落選とは別の次元の問題である。一般に供託物没収点は法定得票数よりも低い水準に設定されるため、供託物没収点は超えたが法定得票数には届かなかったという場合もありうる。実務では、当選人の確定(法定得票数)と供託金の処理(供託物没収点)を別の判定として整理することが、開票・選挙会の事務で求められる。

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