ジチテン

教育基本法

読み:きょういくきほんほう

意味

教育基本法とは、日本国憲法の理念にのっとり教育の目的・理念および教育行政の基本を定める法律である(平成18年法律第120号)。個別の教育法令が準拠すべき基本原則を示す、教育分野の根本法として位置づけられる。

学校教育・社会教育・家庭教育を貫く共通の理念がどこに書かれているのかと問われれば、答えは個々の制度法ではなく教育基本法に行き着く。教育基本法は昭和22年に制定され、平成18年に全部改正された。憲法第26条の「教育を受ける権利」を受け、教育の目的(人格の完成)、教育の機会均等義務教育生涯学習の理念、教育行政における国と地方の役割分担といった原則を条文に据える。

この法律自体は具体的な手続や基準を定めず、学校教育法社会教育法地方教育行政の組織及び運営に関する法律など下位の個別法がそれを具体化する。自治体実務で直接適用される場面は少ないが、条例・計画の策定や教育施策の根拠を遡ると教育基本法の条文に突き当たるため、教育委員会事務局では制度設計の出発点として参照される。

個別教育法令との関係

教育基本法は理念と原則を示すにとどまり、それを実施する仕組みは下位の個別法が担う。学校の種類・設置基準・就学義務の具体は学校教育法が、教育委員会の組織と教育長の権限は地方教育行政の組織及び運営に関する法律が、公民館図書館等の社会教育は社会教育法が、それぞれ教育基本法を受けて定める。条文上も第5条(義務教育)・第6条(学校教育)・第12条(社会教育)が各個別法の根拠条文を呼び込む構造になっており、個別法の解釈に迷ったときは教育基本法の理念条文に立ち返って趣旨を確かめる運用がとられる。自治体が教育に関する条例や計画を作る際も、その正当性は最終的にこの基本法の原則に接続して説明される。

教育振興基本計画の根拠

教育基本法第17条は、政府が教育の振興に関する施策の総合的・計画的な推進を図るため教育振興基本計画を定めることを義務付け、地方公共団体はその計画を参酌して地域の実情に応じた計画を定めるよう努めるものとしている。国の計画が法的な策定義務であるのに対し、自治体の計画策定は努力義務である点が実務上の分かれ目になる。総合計画教育大綱と整合させながら地方版の教育振興基本計画を策定する自治体が大半であり、その根拠条文がこの第17条である。計画の位置づけや参酌義務の範囲を庁内で説明するとき、教育基本法の条番号を押さえておくと根拠が明確になる。

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