ジチテン

区画形質の変更

読み:くかくけいしつのへんこう

意味

区画形質の変更とは、開発行為の該当性を判断する中核要素で、土地の区画の変更、形(地盤)の変更、質(性質)の変更のいずれかを指す概念をいう。

事業者から「この造成は開発許可が要るのか」と問われたとき、担当が最初に当てはめるのが区画形質の変更である。開発行為都市計画法第4条第12項で「主として建築物の建築または特定工作物の建設の用に供する目的で行う土地の区画形質の変更」と定義されており、区画形質の変更に当たらなければそもそも開発行為ではなく、許可の要否を論じる前提が立たない。三つの要素は性格が異なる。区画の変更は道路水路の新設や付替え、廃止によって土地利用上の区画割りを変えることを指し、単なる分筆・合筆という権利上の操作だけでは該当しない。形の変更は切土・盛土による地盤面の改変であり、質の変更は農地や山林を宅地など別の性質の土地に転換することをいう。実務では、建築を伴わない単独の盛土や、電柱・小規模な工作物のための掘削が区画形質の変更に当たるかで判断が割れやすく、各都道府県・指定都市審査基準や開発許可の手引で線引きを示している。区画形質の変更の有無は、開発許可・公共施設管理者との協議・工事完了検査といった一連の手続が動き出すかどうかを左右する起点となる。

三要素のいずれか一つで足りる

区画形質の変更は「区画の変更」「形の変更」「質の変更」の三要素からなるが、開発行為の成立にはこのうち一つでも該当すれば足り、三つすべてが揃う必要はない。区画の変更は道路や水路など土地を区切る施設の新設・廃止・付替えによる区画割りの改変を指し、登記上の分筆・合筆のみでは原則として該当しない。形の変更は切土・盛土による地盤の改変、質の変更は農地・山林等から宅地等への土地の性質の転換をいう。たとえば農地に道路を入れて宅地分譲する造成は三要素すべてに触れるが、平坦な土地を区切らずに地目だけ変える場合は質の変更のみで開発行為に当たりうる。どの要素に着目するかで許可の要否判断の組み立てが変わるため、許可権者は事前相談の段階で三要素のどれに該当するかを整理する。

「主たる目的」要件との関係

区画形質の変更があっても、それが「主として建築物の建築または特定工作物の建設の用に供する目的」で行われなければ開発行為には当たらない。青空駐車場の整地、資材置場の造成、農地の区画整理のように、建築や特定工作物の建設を主目的としない土地の改変は、区画形質の変更を伴っても開発許可の対象外となるのが原則である。逆に、形式的な改変が小さくても建築を主目的とすれば開発行為と評価されうる。この「主たる目的」の認定は事業計画・建築予定の有無から判断され、駐車場や資材置場を名目としつつ実態は宅地化を狙う「脱法的な造成」を許可権者が見抜く局面で争点になる。区画形質の変更と主たる目的要件は、開発許可の入口でつねに一体で検討される。

ご意見箱(匿名でひとことから投稿できます)