広報とは、自治体が施策や行政サービスの情報を住民・事業者に分かりやすく届け、理解と信頼を得るための情報発信活動である。受信側の意見を集める広聴と対をなす。
広報は、広報紙・ウェブサイト・SNS・記者発表など複数の媒体を組み合わせ、制度の周知や手続の案内、災害時の緊急情報などを住民へ届ける活動である。担当は広報広聴課や秘書広報課に置かれることが多く、各課が作成した情報を集約・編集して発信する役割を担う。単なる「お知らせ」の配布にとどまらず、施策の意図や背景を伝えて住民の納得を得ることがねらいであり、近年は読み手に応じて媒体を使い分けるシティプロモーションの観点も加わっている。発信した情報がどれだけ届いたかを確かめ、住民の反応である広聴を次の施策へ反映させる循環が前提となる。情報の正確さと分かりやすさ、そして特定の個人・団体に偏らない公平性が、行政が行う広報に固有の規律である。
広報を担う組織と媒体
広報事務は、広報広聴課・秘書広報課・政策課などに置かれた専管組織が担い、各課が持つ情報を集約・編集して発信する。媒体は広報紙が中心だったが、現在はウェブサイト、XやLINEなどのSNS、防災行政無線、記者発表(プレスリリース)、ケーブルテレビなど多様化している。媒体ごとに届く層が異なるため、高齢者には広報紙、子育て世代にはSNSというように、対象に応じて媒体を使い分ける。発行頻度や紙面構成、配布方法(自治会回覧・新聞折込・全戸配布)は団体ごとに異なり、配布の担い手をどう確保するかも実務上の課題となる。
広報と広聴の循環、行政広報に固有の規律
広報は情報を発信する活動であり、住民の意見を受け取る広聴と一対で「広報広聴」と呼ばれる。発信して終わりではなく、住民の反応を把握し次の施策に反映させる循環が前提となる。行政広報には民間広告と異なる規律があり、特定の個人・団体・政党に利益を与える偏った発信は許されず、選挙期間中の首長記事の扱いには特に注意を要する。事実の正確さ、誤解を生まない平易な表現、全住民への公平な情報提供という三つが、行政が行う広報に固有の制約である。
つながりのある用語
対比
ご意見箱(匿名でひとことから投稿できます)