厚生労働省とは、厚生労働省設置法(平成11年法律第97号)に基づき2001年1月の中央省庁再編で旧厚生省と旧労働省を統合して発足した行政機関であり、社会保障(医療・年金・介護・福祉)、公衆衛生、労働、雇用に関する事務を所管する。
自治体にとって厚生労働省は、介護保険・生活保護・国民健康保険・障害福祉といった福祉行政の制度を一手に所管する、現場の事務量で最も重い省庁である。社会保障・公衆衛生・労働・雇用を所管し、市区町村が保険者となる介護保険や国民健康保険、福祉事務所が実施する生活保護、保健所が担う感染症対策など、自治体の福祉・保健の事務の根拠となる制度の多くがここから発出される。2001年1月の中央省庁再編で旧厚生省と旧労働省が統合して発足した。地方支分部局として全国に地方厚生局・都道府県労働局を置き、保険医療機関の指導監査やハローワーク(公共職業安定所)の運営を担う。なお児童福祉・子育て支援の事務の多くは、2023年4月に発足したこども家庭庁へ移管された。自治体の福祉・保健・国保・介護の担当が制度改正の通知や交付金の根拠として日常的に参照する。
自治体との接点(福祉・保健の制度と国庫負担)
厚生労働省は自治体の福祉・保健行政の制度的な背骨である。介護保険は市町村が保険者となって運営するが、給付や保険料、要介護認定の基準は介護保険法と厚生労働省令で定められ、給付費の一部を国が負担する。国民健康保険も市町村・都道府県が運営し、国庫負担や調整交付金の枠組みは厚生労働省が所管する。生活保護は福祉事務所が実施機関となり、保護基準は厚生労働大臣が定め、扶助費の四分の三を国が負担する。障害者福祉・児童福祉(一部はこども家庭庁へ移管)・公衆衛生も同様に、法令と国庫負担、各種交付金によって自治体の事務を規律する。福祉・保健・国保・介護の担当にとって、制度改正の通知や報酬改定、各種調査の発出元として最も接点の多い省庁である。
地方厚生局・労働局と専門行政(指導監査・ハローワーク)
厚生労働省は地方支分部局によっても自治体や住民と関わる。地方厚生局は保険医療機関・保険薬局の指定や指導監査、介護・福祉サービス事業者への指導などを担い、診療報酬の不正請求の調査なども行う。都道府県労働局はその下に労働基準監督署と公共職業安定所(ハローワーク)を置き、労働基準法の監督や雇用保険・職業紹介を担う。自治体は生活困窮者の自立支援や就労支援でハローワークと連携し、一体的な相談窓口を設ける取り組みもある。保健所は地域保健法に基づき都道府県・政令市等が設置し、感染症対策・食品衛生・精神保健を担うが、その制度の基準は厚生労働省が示す。自治体の福祉・保健・産業部門にとって、これらの出先機関が連携・照会の相手となる。
ご意見箱(匿名でひとことから投稿できます)