ジチテン

公共下水道

読み:こうきょうげすいどう

意味

公共下水道とは、下水道法第2条第3号に基づき、主として市街地の下水を排除・処理するため市町村が設置・管理する下水道で、終末処理場を有するか流域下水道に接続するものをいう。

「自分の市の下水道は公共下水道と流域下水道のどちらに当たり、整備や使用料の責任はどこにあるのか」は、下水道部局の職員が制度を理解する起点となる問いである。下水道法は下水道を公共下水道・流域下水道・都市下水路の三種に区分しており、このうち住民の生活排水・事業場排水を市街地で面的に集めて処理するのが公共下水道である。設置・管理は原則として市町村が行い、終末処理場を自ら備える「単独公共下水道」と、都道府県が幹線と処理場を担う流域下水道に管渠を接続する「流域関連公共下水道」に分かれる。供用開始の公示があった区域では、建築物の所有者に排水設備の設置義務と既設便所の水洗化義務が生じ、市町村は条例で使用料を徴収する。整備区域の設定は汚水処理構想に基づき、人口密度の低い区域では合併処理浄化槽農業集落排水との役割分担で全体最適を図る。

下水道法上の三区分における位置づけ

下水道法は下水道を、公共下水道(第2条第3号)・流域下水道(同条第4号)・都市下水路(同条第5号)の三種に区分する。公共下水道は主として市街地の下水を排除・処理する施設で、原則として市町村が管理者となる(同法第3条第1項)。都道府県が複数市町村にまたがる流域単位で幹線管渠と終末処理場を整備するのが流域下水道であり、これに接続する公共下水道を流域関連公共下水道、自ら終末処理場をもつものを単独公共下水道と呼ぶ。都市下水路は雨水排除を主目的とする施設で、汚水処理を伴わない点で公共下水道と異なる。生活排水処理の手段としては、面的整備に適さない区域では合併処理浄化槽や農業集落排水施設が充てられ、市町村は汚水処理構想でこれらを区域ごとに充て分ける。

供用開始に伴う住民の義務と財政

公共下水道の供用開始が公示されると、その排水区域内の建築物所有者には、遅滞なく排水設備を設けて公共下水道に接続する義務(下水道法第10条)と、既設のくみ取り便所を供用開始後3年以内に水洗便所へ改造する義務(同法第11条の3)が課される。市町村は下水道の維持管理・改築に充てるため、汚水量等に応じた使用料を条例で定めて徴収する(同法第20条)。事業は地方公営企業会計または下水道事業特別会計で経理され、建設財源には下水道事業債が充てられる。人口減少により使用料収入が伸び悩む一方、高度経済成長期に集中整備した管渠の老朽化更新需要が増大するため、広域化・共同化や経営戦略の策定による持続的経営の確保が共通の課題となっている。

ご意見箱(匿名でひとことから投稿できます)