意味
国庫負担金とは、地方公共団体が法令に基づき実施する事務のうち、国が共同責任を負うべきものについて、地方財政法第十条の規定により国がその経費の一定割合を義務的に負担する国庫支出金をいう。
義務教育や生活保護のように、国が法令で全国一律の水準を確保すべき事務の経費を、市町村だけに負わせてよいか。国庫負担金は、こうした事務を地方公共団体が国と共同で実施すると整理し、国に負担を義務付ける制度である。地方財政法第十条は対象事務と国の負担割合(負担率)を法定し、奨励的な国庫補助金とは異なり、要件を満たせば国は交付を拒めない。義務教育費国庫負担金や生活保護費負担金が代表例で、負担率は事務ごとに二分の一・四分の三などと定まる。地方側の超過支出には負担金が及ばないため、実務では基準額と実支出額の差(超過負担)が長年の論点となってきた。
国庫負担金・国庫補助金・国庫委託金の区別
国庫支出金は性格により三種類に分かれ、根拠条文も異なる。国庫負担金は地方財政法第十条から第十条の三が定める義務的負担で、義務教育・生活保護・災害復旧など国と地方が責任を分担する事務が対象である。これに対し国庫補助金(奨励的補助金)は同法第十六条に基づき、国が政策的に推奨する事業へ任意に交付するもので、交付の有無や額に国の裁量が働く。国庫委託金は本来国が行うべき事務(国勢調査・国政選挙等)を地方に委託する際の経費で全額が国負担となる。会計実務では、負担金は地方の義務的経費を支える安定財源、補助金は政策誘導の手段と位置付けが分かれるため、歳入科目の整理や超過負担の議論では三者の区別が前提となる。
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