公述人とは、議会の公聴会において、議案や重要な政策について意見を述べる者として委員会から招致された利害関係者または学識経験者をいう。
委員会が議案を審査するにあたり、住民や専門家の生の声をどう手続に取り込むのか。地方自治法は、議会が予算その他重要な議案や請願について公聴会を開き、真に利害関係を有する者や学識経験者などから意見を聴くことを認めており、この場で意見を陳述する者が公述人である。公述人は、公聴会の開催を告示したうえでの公募による申出と、委員会による選定のいずれかで決まり、利害関係者と学識経験者の双方から偏りなく選ぶことが要件となる。陳述の後には委員から公述人への質疑が行われ、その内容は委員会審査の参考資料として扱われる。特定の専門家を委員会が直接招く参考人と異なり、公述人は公聴会という公開の手続によって広く意見を集める点に特色があり、選定が恣意的にならないよう公平な基準が必要となる。
公聴会の手続と公述人の選定
公述人は、議会が開く公聴会において意見を陳述する者である。地方自治法第115条の2は、普通地方公共団体の議会が会議において予算その他重要な議案や請願等について公聴会を開き、利害関係者または学識経験者等から意見を聴くことができると定める。委員会が公聴会を開く場合は、開催の日時・案件などを告示し、意見を述べようとする者を公募する。申出者が多いときは委員会が公述人を選定し、利害関係者と学識経験者の双方からなるべく偏りなく選ぶ。選定が一部の立場に偏ると公聴会の中立性が損なわれるため、公募の周知と公平な選定基準の運用が手続の信頼性を左右する。
参考人との違い
公述人としばしば対比されるのが参考人である。両者はともに議員以外の第三者から意見を聴く仕組みだが、招致の建付けが異なる。参考人は、委員会が審査・調査のため必要と認めた特定の者を直接指名して出席を求め、意見を聴く制度である。これに対し公述人は、公聴会という公開の手続を前提とし、開催を告示して広く意見を募ったうえで委員会が選定する。このため参考人は委員会の判断で機動的に呼べる一方、公述人は手続が重い分だけ意見聴取の公開性と網羅性が高い。重要な政策や利害が広く対立する議案では公聴会と公述人、特定の論点について専門的知見を得たい場合は参考人、という使い分けが基本となる。
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