ジチテン

工事カルテ

読み:こうじかるて

別名:工事カルテ受領書
意味

工事カルテとは、受注者が請け負った公共工事の内容・成績・技術者の配置等を工事実績情報システム(コリンズ)へ登録する際の登録情報、およびその登録を発注者が確認した工事カルテ受領書を指す。工事実績と技術者の経験を客観的に記録・蓄積する仕組みの基礎となる。

ある建設会社が「この種の工事をいくつ手がけたか」「その技術者はどんな現場を経験したか」を、発注者が個別に問い合わせて確かめるのは現実的でない。工事カルテは、受注者が工事の実績情報をコリンズへ登録し、発注者がその内容を確認することで、工事実績と技術者の経験を客観的なデータとして蓄積する仕組みの入口にある。

受注者は、契約後・完成時などの所定の時期に、工事名・発注者・工事内容・契約金額・工期配置技術者工事成績評定点などを工事カルテとしてコリンズに登録する。登録内容は発注者が確認し、確認の証として工事カルテ受領書が発行される。登録された実績は、後の入札の参加資格審査(同種工事の実績要件)や総合評価方式の技術評価で参照される。

登録すべき工事で工事カルテを登録しなかったり、虚偽の内容を登録したりすると、発注者から指名停止などの措置を受けることがある。工事カルテは、受注者にとって将来の受注機会に直結する実績の記録であり、その正確な登録は契約後の重要な事務となる。

工事カルテとコリンズ(工事実績情報システム)

工事カルテは、公共工事の受注実績を工事実績情報システム(コリンズ/CORINS)に登録する情報である。コリンズは一般財団法人日本建設情報総合センターが運用するデータベースで、受注者が登録した工事の発注機関・工事名・工事内容・契約金額・工期・受注形態(単体/共同企業体)・配置技術者・工事成績評定点などを蓄積する。受注者は、一定金額以上の工事について、受注時・登録内容の変更時・完成時・訂正時の区分に応じて所定の期間内に登録する。発注者は登録内容が契約の事実と一致するかを確認し、確認した証として工事カルテ受領書を発行する。測量・建設コンサルタント等の業務についても同様の仕組みとして業務実績情報システム(テクリス/TECRIS)があり、業務カルテが登録される。

入札・資格審査での活用と未登録の取扱い

登録された工事実績と技術者の経験は、その後の入札手続で客観的な資料として活用される。一般競争入札の参加資格における同種工事・類似工事の実績要件、指名競争入札の業者選定、総合評価方式での企業の施工実績・配置予定技術者の経験の評価などで、コリンズの登録情報が参照される。これにより、発注者は受注者の自己申告に頼らず実績を確認でき、技術者が現に経験を積んだ工事を客観的に裏づけられる。登録義務のある工事で工事カルテを登録しない、または虚偽・不正確な内容を登録した場合、発注者は指名停止等の措置を行うことがあり、実績の客観性を損なう行為として厳しく扱われる。受注者にとっては、正確な登録が将来の受注機会と技術者の評価に直結するため、契約後の登録事務を確実に行う必要がある。

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