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公害審査会

読み:こうがいしんさかい

意味

公害審査会とは、公害紛争処理法に基づき都道府県に置かれる合議制の機関で、その都道府県の区域内で生じた公害紛争についてあっせん・調停・仲裁を行うものである。

公害による被害を受けた住民が損害賠償や原状回復を求めても、裁判は時間も費用もかかり、専門的な因果関係の立証も難しい。公害審査会は、こうした紛争を訴訟外で簡易・迅速に解決するため、都道府県に置かれる裁判外紛争解決の機関である。

委員は環境問題や法律に関する学識経験者から知事が任命し、当事者の間に入ってあっせん・調停・仲裁を行う。国に置かれる公害等調整委員会が広域にわたる重大な紛争の裁定や調停を担うのに対し、公害審査会は当該都道府県内の紛争を扱い、裁定の権限は持たない。条例で公害審査会を置かない都道府県では、事件ごとに公害紛争処理委員候補者名簿から委員を委嘱して処理する方式がとられる。

担う3手続と公害等調整委員会との役割分担

公害審査会が行うのは、あっせん・調停・仲裁の3手続である。あっせんは委員が当事者の話し合いを仲介して自主的な解決を促す手続、調停は委員が調停案を示して双方に受諾を勧める手続、仲裁は当事者が結論を委員の判断に委ねることを合意したうえで行う手続である。これに対し、損害賠償責任の有無や因果関係を判断する裁定は、国の公害等調整委員会だけが行える権限であり、公害審査会は裁定を扱えない。複数の都道府県にまたがる紛争や航空機騒音など広域の重大事件も公害等調整委員会の管轄となる。

設置形態と委員

公害紛争処理法第13条は、都道府県に公害審査会を置くことができると定める。常設の公害審査会を置く都道府県と、これを置かず事件ごとに公害紛争処理委員候補者名簿から委員を委嘱する都道府県がある。委員は法律・環境・医学などの学識経験者のうちから都道府県知事が議会の同意を得て任命し、任期は3年である。事件ごとに会長が指名する委員で構成する委員会(あっせん委員・調停委員・仲裁委員)が個別の紛争処理にあたる。市町村は公害紛争処理の権限を持たず、住民からの公害苦情は市町村の公害苦情相談窓口が受け付け、紛争に発展した場合に都道府県の公害審査会へつながる流れになる。

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